私の英語科の指導方針 Vol. 002《中学生編》

2015.04.23_for blog_001

 

先日のブログに続き,私の英語科の指導方針や授業の進め方を綴ります。

今回は中学生の英語科指導に関して紹介します。

 

中学生の英語科集団指導コースでは,単元ごとに例文を示し,併せて語彙を身につけさせるという実にオーソドックスな手法を取っております。

定期テスト前や入試直前を除き,授業内で問題演習を行なうことはありません。演習は宿題で課すのみです。

演習は一工夫を入れており,空所補充問題であっても全文を書かせます。さらに,日本語訳の付いていない英文は日本語訳も書かせます。これは後々になってじわじわと効いてきます。

 

確認テスト (前回の授業内容より) はほぼ毎週実施しており,出題形式は10問から20問の和文英訳 (英作文) のみで固定しております。

完全な和文英訳であれば,空所補充形式や並び替えでは “見えてこない部分” が浮き彫りになります。これも後々になってじわじわと効いてきます。

 

中3生に関しては特徴的で,教科書の単元配列を無視し,かつ,かなりのスピードで授業を進めています。

具体的には受動態,文型,現在完了,さまざまな疑問文 (否定疑問文・付加疑問文・間接疑問文),不定詞 ( 3用法除く),関係代名詞,分詞,改めて不定詞 ( 3用法) と動名詞。

この順序で10月中旬に完結するカリキュラム立てです。

 

岐阜学区の中学校で採択されている『New Crown』では tell O to do や how to do などの不定詞を用いた慣用表現がかなり後半にセットされておりますが,当塾では 7月に指導しております。

同じく『New Crown』で後半にセットされている間接疑問文も当塾では 7月です。中学校だと早くても12月,1月や 2月なってようやくなんてこともあり得ます。

 

先述したように,当塾では10月中旬で中学内容の全単元が完結しますから,以降は毎週にわたって長文の多読と表現力の育成 (英作文指導) にシフトします。

同時に,9月からは英語科の授業を週 2回 (いずれも70分枠) として,リスニング指導のみを行なう時間も確保しております。

全単元の指導が完結しないままに入試問題を解かせる指導をする方がいると聞きます。雰囲気は味わえるかもしれませんが,はっきり言ってそれは時間の無駄でしょう。

英語科の高校入試問題は1,200語程度の語彙と基礎的な文法事項を身につけ,品詞および句・節の働きを理解したうえでようやく臨むというのが私の考える “正解” です。

 

中2生で習っている不定詞の 3用法を最後にセットしているのは,品詞の働きを改めて確認することに加え,形容詞用法が関係代名詞と連動していることを理解させるためです。

副詞用法が接続詞と連動していることも併せて確認します。品詞は高校生になると重要度を増しますからね。

品詞および句・節の知識が足りない状態では一つひとつの英文の解釈はおろか,まともな長文読解などできるはずもないのです。

 

節を簡略化したものが不定詞をはじめとする句である。これを知らずに,不定詞の単元を大量の問題演習や単なる暗記で乗り越えようとする中学生が実に多いのです。

中学生のうちにこういった背景を知っておかなければ高校生になってから崩壊する可能性がぐんと上がりますし,伸び悩む原因にもなります。

 

結論を申し上げると,私にとっての中学生の英語科指導は『高校英語にスムーズに入っていくための準備』ということになります。

以前のブログでも紹介しましたが,私が以前に勤めていた塾は高校受験が主体の塾であったものの,私が責任者をしていた校舎では今回紹介した体系に近い形で指導を行なってきました。

一見すると上記体系は無理があるように感じられる方もいらっしゃると思いますし,定期テストや高校受験は本当に大丈夫なのかとお考えになる方もいらっしゃると思います。

しかし,教え子たちは定期テストも高校入試もきっちりと結果を残しましたし,多くの生徒が高校生になってからより伸びるという事例を私は数多く見てきました。

 

私の指導法は中学・高校と通して指導できるからこその手法ではありますが,進路探究塾 Mirai においてはより洗練させた指導体系にて生徒たちの成績向上と夢の実現をサポートします。

長い目で見た学力の育成と “一過性のものではない” 成績向上を実現するための指導。どの科目の指導にも共通する,当塾の揺るぎない指導方針です。