共通テストの『歴史総合・日本史探究』

 

来春の共通テストより『日本史B』が『歴史総合・日本史探究』へ移行することを受け,生徒貸出用書架に並べている地歴公民の用語集 (山川出版社発行) を新版に入れ替えました。

 

写真は手前がこれまで 9年にわたって塾生たちが自習の際などに手に取ってきた『日本史B』の用語集で,重ねて置いてあるのが『歴史総合・日本史探究』の用語集です。

今は新品である『歴史総合・日本史探究』の用語集も,ここからの数年で塾生たちに使い込まれて味が出てくると良いなあと思います。

 

 

1期生から 9期生までの卒塾生99名のうちセンター試験および共通テストで『日本史B』を受験したのは49名 (文系29名・理系20名) で,彼らの『日本史B』の平均点は79.7点でした。

以下は『日本史B』の得点が90点を超えた卒塾生の諸君です。

 

100点 (岐阜北高・文系) [横浜国立大へ進学]

100点 (岐阜高・理系) [名古屋大へ進学]

97点 (滝高・理系) [東京大へ進学]

97点 (南山高・文系) [早稲田大へ進学]

91点 (鶯谷高・文系) [名古屋大へ進学]

91点 (岐阜高・理系) [東京理科大へ進学]

90点 (岐阜高・文系) [京都大へ進学]

 

90点には達しませんでしたが,名市大の医学部医学科へ現役合格を勝ち取った 2名と岐大の医学部医学科へ現役合格を勝ち取った 1名も社会科の選択科目は『日本史B』でした。

 

 

以前のブログでも紹介したように,私の受験生時代は日本史選択の理系生で,写真は当時に使用していた日本史の用語集です。

 

日本史は学習量が多くなってしまうものの,きちんと仕上げれば地理よりも 8割を超えやすいという判断から,理系の塾生たちには社会科の選択科目は『日本史B』を推してきた経緯がありました。

しかし,来春から『日本史B』が『歴史総合・日本史探究』へ移行するにあたり,理系生の他科目の負担を考えると今後は『地理総合・地理探究』を推さざるを得ないという結論に至っています。

 

来春から共通テストは『情報』の追加,国語と数学の試験時間延長,社会の科目の再編などいくつもの変更点があります。

難化するだの荒れるだのといろいろと言われているのを耳にしますが,受験生の諸君はそういった声に振り回されることなく一意専心の姿勢で頑張ってほしいものです。

 

塾教員としてのやりがい

 

先日,東大の院で学んでいる卒塾生 (当塾 4期生) から就職内定の報告をもらったので,彼女が岐阜へ帰省してきた際にそのお祝いにと食事へ行ってきました。

 

以前のブログでも紹介したように,彼女は小3生の終わりから大学合格までの 9年間を指導した教え子で,当時から何をするにしても努力を惜しまない性格でした。

今回,ご縁があって彼女が強く希望するところに就職内定をいただいたと聞き,当時からの夢を無事に形にしてくれて安堵しています。

 

もちろん彼女の滝の合格や東大の合格も嬉しかったですが,小さい頃からずっと目標にしてきた航空宇宙の道を叶えた今回の方が個人的には嬉しかったです。

 

 

当塾ホームページの『開塾にあたり』でも触れているように,高校は当然ながら大学の合格はどこまでいっても通過点に過ぎませんし,決してゴールでありません。

 

私が塾教員としてのやりがいを最も感じる瞬間は,教え子たちが成績向上や志望校合格を経て卒業後に夢を実現し,彼らが社会で活躍するのを見聞きする時です。

卒塾生の諸君が次々と社会へ出ていきますが,1名でも多くの卒塾生が彼女のように夢を形にすることができるよう,当塾は今後もさまざまな形で指導やサポートを続けていく所存です。

 

通知表《中学生》

 

中学生の後期 (学年) 通知表結果が揃いましたので,ブログにて紹介させていただきます。

 

前期から後期にかけて評定が向上した中1生から中3生,あるいは学年評定で前学年と比較して大きく向上させた中2生・中3生,そして若干ダウンした塾生もいてまさに悲喜交々といった様相でした。

ただ,前期と同様に副教科が課題という塾生が多かったので,夢ノートに改善点を書いてもらったうえで来週以降に塾生一人ひとりと懇談を実施する予定です。

 

当塾の中学部は 1学年の在籍数が10名程度の小所帯ではありますが, 5科でオール 5を獲得してくる塾生が多く在籍しています。

以下は当塾の中1生から中3生で,令和 5年度の学年評定の 5科でオール 5を獲得した塾生たちです。

 

[ 1位] 9科計 45  ( 5科計 25)《桜丘中・中1生》

[ 2位] 9科計 44  ( 5科計 25)《稲羽中・中2生》

[ 2位] 9科計 44  ( 5科計 25)《鵜沼中・中1生》

[ 4位] 9科計 43  ( 5科計 25)《蘇原中・中1生》

[ 5位] 9科計 42  ( 5科計 25)《桜丘中・中3生》 ※ 岐阜高に合格

[ 6位] 9科計 41  ( 5科計 25)《蘇原中・中1生》

[ 6位] 9科計 41  ( 5科計 25)《中央中・中2生》

 

昨年度と同様に学年評定45 ( 9科でオール 5) の塾生がおり,中1生で学年評定45を獲得した塾生は後期も45で,前期は43だったところからアップを勝ち取りました。

学年評定が44だった中2生も前期42からの向上ですが,該当生らの日頃の取り組み方を見ていれば当然の結果と言って過言ではない程,2名ともこの間よく頑張っていました。

 

また,中2生で学年評定が41だった塾生は,前年度の学年評定が34だったところから大幅アップを勝ち取りました。

これは昨年と比較して定期テスト結果を大きく上向かせたことに加え,私たちからの指摘やアドバイスを素直な気持ちで受け入れて取り組んだ結果です。

 

 

上記の通り中1生 (当塾14期生) は 4名が 5科でオール 5を獲得しており,14期生は『あすなろ学習会』を含む小学部から継続して通塾している塾生が多く,非常に競争力のある学年です。

中1生の集団指導コース在籍生 (公立中生) は15名で,彼らの通知表の学年評定の平均は 5科が23.1,9科が39.2と歴代最高で,1月実施の実力テストの平均も435.6点と順調に推移しています。

 

今春より14期生の諸君は中2生になりますが,2年後は2023年春の高校入試結果 (13名の在籍で岐阜高に 5名,岐阜北高に 2名,加納高に 1名が合格)  を上回ることは間違いないでしょう。

 

公立高入試結果

 

今朝,岐阜県内の公立高の合格発表があり,当塾は久しぶりに全員合格となりました。

 

当塾は複数校舎を展開する塾ではなく 1校舎のみで運営する塾で,1学年の在籍数も平均して10名程度と非常に小規模です。

ですから当塾が単年で合格者数を出すと,県内に20から30校舎,さらには各務原市内だけでも複数校舎を展開する大手塾の合格実績は本当に素晴らしいですから,当塾はその足元にも及びません。

 

当塾は高校受験対策指導を主体とする塾ではありませんが,高校合格実績に関するお問い合わせをいただくことが多いので,今回のブログでは当塾の直近 5ヶ年の累計を公表します。

直近 5ヶ年 (2020年春から2024年春) で当塾の中学部・集団指導コースに在籍して高校受験に挑んだ塾生は累計55名おり,以下はその進学先と合格年です。

 

岐阜高 (普通) 17名 [2020年・2021年・2022年・2023年・2024年]

岐阜北高 (普通) 12名 [2020年・2021年・2022年・2023年・2024年]

加納高 (普通) 3名 [2020年・2021年・2023年]

岐山高 (普通) 2名 [2022年・2023年]

長良高 (普通) 6名 [2020年・2022年・2023年]

各務原西高 (普通) 4名 [2021年・2022年]

県立岐阜商業高 1名 [2020年]

岐阜総合学園高 1名 [2021年]

公立高に不合格で私立高へ進学 9名 [2020年・2021年・2022年・2023年]

 

今春,当塾はたまたま公立高に全員合格となったものの,私は「全員合格」に対して強いこだわりを持っていません。

 

当塾は開塾以来,チャレンジしたいという塾生を止めないスタンスを貫いてきたこともあって,公立高に不合格で併願先の私立高へ進むことになる塾生もおります。

ただ,先日のブログでもお伝えしたように,私立高へ進む多くの塾生が 3年後に国立大の現役合格を勝ち取っていますから,そういう意味では高校入試は通過点であることは間違いありません。

 

Web や広告でやたらと「全員合格」を強調する塾を見かけますが,当塾は「全員合格」という大義のために出願変更を強いたり定員割れのところを勧める塾とは一線を画しています。

例えば「全員合格」の中に倍率を見て出願変更した受験生が 1名でも含まれているのであれば,それはちょっと違うのではないかと思います。

 

 

直近 5ヶ年で当塾は55名のうち44名が岐高・北高・加納・岐山・長良・各西に進学していますので,塾によっては「塾生の 5名に 4名が岐阜 5校+各西に進学!」と謳うところもあるでしょう。

当塾は塾生たちが望むところに進学してほしいと考えていますからこのような言い方は絶対にしませんし,この言い方だとそれ以外の高校へ望んで進学した子があまりに不憫です。

 

併せて,そもそも「岐阜 5校」という括りは学校群制度が採用されていた40年以上前に使われていたもので,現在は意味がないと言って差し支えのない括りです。

当然ながら,当塾では授業時や生徒との対話の際,または保護者懇談においても「岐阜 5校」という言い方は一切しません。

 

当塾が大切にしているのは『高校合格はゴールではなく,夢への通過点』という考え。

3月で開塾から10年目を迎えましたが,この考えはこれからも絶対に変わることはありません。

 

共通テストを終えて

 

共通テスト実施から 3日が経過し,河合塾をはじめとする大手予備校から各大学の予測ボーダーが発表されました。

 

本日,予測ボーダーを踏まえて 9期生の諸君と面談を行ない,どの塾生も当初の志望校から変更することなく 2月・3月の試験に向かうことで決定しました。

まずは前期日程に向けて質問受付添削指導でサポートし,合格発表が出揃う 3月10日(日) までに 9期生の何名が第一志望先に合格を勝ち取れるかを楽しみにしたいと思います。

 

共通テスト当日に実施した採点会の場でも,今回は難易度に大きな変化はなかったので,各大学,中でも難関大のボーダーラインが下がることはないと伝えていました。

名市大の医学部医学科に 2名が現役合格を勝ち取るなどして結果を残した 8期生と同様に,9期生の諸君も前期日程に向けてやり切ったと言える 1ヶ月を過ごしてほしいと願うばかりです。

 

冬特講 2023

 

12月28日(木) から30日(土) の日程で,中3生から高3生を対象に『冬特講 2023』を実施しました。

 

『冬特講』は当塾の開塾年である2015年から毎年実施しており,今回が通算 9回目の実施となります。

今年も高い志を持った多くの受講生が各々の目標を持ち,真剣な眼差しで授業に臨んでくれたことを嬉しく思います。

 

 

2023年の授業も『冬特講』の 3日間の集中講義をもって無事に終了することができました。

 

当塾は 2024年 3月に開塾から10年目を迎えますが,保護者の皆様ならび地域の皆様をはじめ,当塾を支えてくださる多くの方々に感謝致します。

いつも本当にありがとうございます。

 

中3生の 1ヶ月課題

 

当塾では集団指導コース中学部に通う中3生に,年に 2回「 1ヶ月課題」と称した 5科の自主学習課題テキストを渡しています。

 

写真は11月17日(金) に中3生に渡した「 1ヶ月課題」で,各科とも56ページ ( 5科で280ページ) というボリュームです。

該当テキストは各科とも標準レベルの良問による構成で高校入試に向けた総復習に最適と考えており,開塾した年からずっとお世話になっています。

 

なお,該当テキストは一般的に入試直前期の使用を想定しているようですが,以前のブログでも触れたように当塾はどの科目も中学内容を早い段階で修了するため年内に取り組むことが可能です。

併せて,該当テキストは記述式・論述式の問題も多く掲載されており,必ず各科の担当教員に提出したうえで添削指導を受けるよう指示しています。

 

 

今年度は期限を12月16日(土) に設定しているので,凡そ 1日10ページ平均で熟す必要があります。

期限まで残り 1週間となりましたが,例年だと 2週間程度で完了する塾生が出てきて,当塾11期生 (昨年度の中3生) を含めてここ数年は 完了まで 1ヶ月フルに要した塾生はいませんでした。

 

こういった取り組みを通じ,中3生の諸君には高校合格はもちろんのこと,高校進学後に求められる計画性を身につけてほしいと願っています。

 

眼前の結果を欲しがるのではなく

 

高1生・高2生の進研模試の結果が Web で閲覧可能になっており,高校部の塾生諸君から続々と報告が寄せられました。

 

以前のブログでも紹介したように,例年,当塾では高2生の11月実施の進研模試は自己ベスト更新が相次ぎます。

当塾は進研模試に向けた対策を一切行なっていませんが,高校入学から 1年半が経過する高2生の秋頃に,積み上げてきたものがじわじわと効いてくるために自己ベスト更新が相次ぐと見ています。

 

それでは,今回の進研模試で自己ベストを更新した高2生の入学当初からの成績推移をご覧いただきます (得点は国数英 3科の300点満点で,(  ) 内の数値は全国偏差値)。

 

[岐阜高 (理系生) ]

[高1生 7月] 185点 (68.3) → [高2生 7月] 218点 (76.9) → [高2生11月] 240点 (79.5) ※ 岐阜高での校内順位は22位/351名

 

[岐阜北高 (文系生) ]

[高1生 7月] 175点 (67.3) → [高2生 7月] 187点 (69.8) → [高2生11月] 208点 (72.8) ※ 岐阜北高での校内順位は17位/349名

 

[岐阜東高 (理系生) ]

[高1生 7月] 157点 (62.9) → [高2生 7月] 185点 (69.3) → [高2生11月] 218点 (74.9) ※ 岐阜東高での校内順位は 1位/111名

 

高校に入学して間もない高1生の 7月時点と比較して素点はもちろん偏差値が大きく向上しており,当然ながら校内順位もそれに連動して上がり続けています。

彼らが共通して持ち合わせているのは素直さと忍耐力。先日のブログで取り上げた問題集も非常に熱心に取り組んでくれており,今後もさらなる得点力向上が期待できます。

 

眼前の結果が欲しくて進研模試の過去問や予想問題に勤しんだ高校生が次々と脱落し,そういったものには目もくれずにコツコツと頑張ってきた当塾の塾生たちのような高校生が力を発揮し始める。

コスパだのタイパだのと言われる世の中ではありますが,受験に向けた準備,特にそれが難関大のものともなれば,楽をして上げたい,受かりたいなどと考えているうちは難しいでしょうね。

 

高校生の自習用教材

 

これは模試で一定の成果を残し,かつ難関大を志望している塾生へ自習用に渡している数学の問題集です。

 

写真は今年の10月に新課程版としてリニューアルしたもので,東大名大といった旧帝大や国公立大の医学部医学科に現役合格を勝ち取った卒塾生の諸君も同問題集の旧版を熟してきました。

同問題集の発売を受けて先日から高2生の該当者に配布を開始し,理系生は567題,文系生は558題を高3生の 6月末までに完遂するよう指示しました。

 

中にはかなり難易度の高い問題もあると聞いており,基礎力がないと相当苦戦することが予想されます。

ただ解くだけとか解説を読んでわかった気になるのではなく,この問題集を熟して志望校の合格を勝ち取った学生講師たちに納得のいくまで質問をし,数学の完成度を高めてほしいと願っています。

 

中1生の後期中間テスト結果 (蘇原中は10月実施の中間テスト結果)

 

本日,中1生から後期中間テスト結果と,蘇原中生から10月実施分の中間テスト結果の報告が相次ぎました。

まだ返却途中で全員の結果が揃っていない中ではありますが,現時点で中1生において優秀な結果を収めてきた塾生 2名を紹介します。

 

[後期中間テスト (桜丘中) ]

476点〔内訳:国語 90点,数学 100点,英語 97点,理科 89点,社会 100点

 

[蘇原中の10月実施分の中間テスト] ※ 500点換算

491点 (172点/175点)〔内訳:国語 100点 (35点/35点),数学 100点 (35点/35点),英語 100点 (35点/35点),理科 100点 (35点/35点),社会 91点 (32点/35点)〕

 

桜丘中の塾生は前期期末テストより得点アップを果たし,蘇原中の塾生は 4回目となる中間テストで自己ベスト更新です。よく頑張った!

 

ただ,得点を向上させた塾生がいる一方,前回・前々回と比較して大きく得点を下げてしまったという塾生もおり,中には結果を報告してくれる際に肩を落としている塾生もいました。

結果が芳しくなかった塾生たちには 1回 1回の定期テスト結果に一喜一憂することは意味はなく,次回また頑張れば何ら問題ないことを伝えました。

 

今後に向けて成長につながる何かを得られたのであれば今回の失敗は次への飛躍につながりますし,当塾で学んでいた卒塾生たちもそうやって成長する姿を目の当たりにしてきました。

それでは,中1生・中2生の定期テスト結果が高校受験や大学受験の観点から見ると何の参考にもならないことを示す逸話を 1つ紹介します。

 

当塾の中学部から岐阜高へ進んで高校卒業まで当塾で学び,名古屋市立大の医学部医学科に現役合格した卒塾生が中学時代に定期テストで450点を超えたのは中2生の学年末が初めてでした。

つまり,岐阜高へ進むような子や難関大に現役合格するような子は,中1生・中2生の頃から定期テストや実力テストで高得点を連発しているというのは幻想にすぎないということです。

 

なお,中3生からは前期中間が446点,前期期末が456点,後期中間が468点,後期期末が481点と向上していきましたが,中2生の前期期末は408点と決して華々しい結果ではありませんでした。

中1生・中2生の時点では定期テストにおいて彼より優れた結果を残す生徒が多くいたと思われますが,中3生以降は追い越し,岐阜高へ進んでからも高2生の秋からは20位以内をキープしました。

 

やはり,中1生・中2生の定期テスト結果は高校受験や大学受験の観点から見ると何の参考にもならないことは明白です。