10月の英検

 

以前のブログで,当塾の電子辞書に対する考え方を書きました。

あれから 1年半近くが過ぎ,生徒の電子辞書使用の位置づけを変更した点がありますのでご報告させていただきます。

 

 

現在,当塾では中3生にも電子辞書の使用を認めております。

というのは,先日のブログでもお伝えしたように,彼らは中学履修単元を修了していることもあって,英語の辞書は中学生向けのものではなく『Genius』(大修館書店) の活用を推奨しています。

2枚の写真はいずれも中3生のもので,電子辞書を使用する姿が徐々に様になってきています。

 

電子辞書がいわゆる “完全収録” ではなかった頃,私は高校生に対しても電子辞書の使用を認めておりませんでした。

以前,電子辞書に関するブログを書いた際,現在は社会人 (28歳) になっている教え子から「今は生徒に電子辞書の使用を認めているのですね (ずるい ! ) 」とチクリと言われてしまいました。

まさに,「技術の進歩は止まるところを知らない」という言葉がぴたりと当てはまります。

 

 

中学生向けの英和辞書は,扱われている語彙数に関しては問題ないものの,他動詞と自動詞の明確に区別がなされていないなど語法の説明が弱いばかりか,例文の掲載数も多くありません。

『Genius』のペーパーバック版を購入してもらうことも検討しましたが,いずれ高校入学時には電子辞書を購入するのだから,タイミングが少し早まったに過ぎないという考えに基づいたものです。

 

電子辞書を利用させることは,重たい辞書を持ち歩かせる必要がなくなるということに加え,時間効率策の一環でもあります。

いわゆる単語の第一義のみを調べるのであれば紙の辞書で十分ですから,学習姿勢の身についていない中学生が電子辞書を使用するのは,悪く言えば「猫に小判」でしょう。

中学履修内容の修了までは紙の辞書,以降は電子辞書という流れが最適というのが私の考えです。

 

 

来月,当塾の中3生の15名が英検 3級を受検します。

 

英検に関し,当塾では各級で求められる文法事項をきちんと指導し終えてから受検させるというスタンスを取っております。

合格が目標ではなく,全単元をきちんと理解したうえで,高得点で合格を勝ち取らせるというのが当塾の考え方です。

 

ですから,未履修の単元がある状態で,問題に慣れさせて合格を目指すというような “綱渡り” の指導を当塾は行ないません。

英検準2級程度であれば,過去問や予想問題などを用いて大量の演習を繰り返せば,語彙や文法事項の理解が不足していても合格できてしまう事実があります。

“付け焼刃” の対策を重ねてまぐれの合格を続けたところで,英検 2級以上の合格を目指すとなると行き詰まってしまうことは目に見えていますからね。

 

現在の中3生は高1生の10月に英検準2級,高2生の10月に英検 2級に合格させる算段で指導を進めており,語彙や文法の指導もこれを見据えたペースとしております。

なお,現在の中2生以下の学年は上記よりも速いペースで指導を進めます。

 

 

本日,中3生に一斉で過去問を解いてもらい,生徒間で相互採点してもらった後に解説講義を行ないました。

 

65点満点のところ,1位が65点 (得点率100%),2位が64点 (得点率98.5%),3位が63点 (得点率96.9%) と続き,平均点は53.9点 (得点率82.9%) という結果でした。

当然ながら,全員が合格最低点をクリア (合格最低点は40点 (得点率61.5%)) しておりますが,得点率で平均 9割超の達成を目指してあと 2週間頑張らせようと思います。

 

9割超を目指すとなると中学校の教科書レベルを超える知識,例えば関係代名詞の whose などの知識が要求されますが,これも当塾では 7月の時点で修了しておりますから問題ありません。

英検 3級の受検に向けた学習は語彙力を上げる良い機会にもなると思いますし,しっかりと取り組ませることが基礎力の醸成にもつながり,何より高校進学後に役立ちます。

これも,当塾の考える “付け焼刃” にならない指導の一端なのです。