意欲的に取り組む

 

現在,当塾の小学部中学部にお子さまが在籍するご家庭を対象に保護者懇談会を実施しています。

 

私たちは保護者懇談会をお子さま方の塾内およびご家庭での様子や取り組みを共有する場と位置付けており,併せて,中2生・中3生は志望校など今後の方向性の確認・共有も行なっています。

また,私は大学生の娘 (国立大) と高校生の息子 (私立高) の 2人の子を持つ親の立場から,子育てに関するご相談をお受けすることもあります。

 

今回のブログは,毎年この時期に小学部,特に小5生の保護者様から多く寄せられるご相談に関して記しますので,小学生のお子さまを持つ保護者の方にお読みいただければと思います。

 

 

新学年の開始から 3ヶ月が経つ 6月・7月頃になると,一部の小学生から当塾の宿題を熟しきれない,または毎週または隔週で実施している小テストが辛いという声が上がることがあります。

 

当塾の小学部は各科とも毎週にわたって宿題を課していることに加え,漢字テストは毎週実施,算数は計算や小問集合,英語は単語や和文英訳で毎週または隔週にて小テストを実施しています。

当塾の宿題はそれほど多くありませんが,例えば国語科の宿題は初見の文章を読んで大半が自由記述の設問であるなど容易なものではないことから,取り組むにはある程度の根気が求められます。

 

うまく熟すことが難しい場合には,私たちは土曜日のフォローアップの時間を活用して学習の仕方を指導したり,彼らが宿題に取り組む際に横についてサポートすることもあります。

しかし,土曜日だけでなく平日も含めてフォローアップの提案をしても塾へ足が向かなかったり,前向きに取り組めないという理由から最悪の場合には退塾してしまうお子さまもいます。

 

上手に意欲を引き出してくれる塾等が見つかると良いなあと思いつつ,小5生が学ぶ内容はどこの塾に行っても劇的に異なるわけではないから転塾しても何も変わらないだろうなあとも思いつつ。

つまるところ,お子さま自身に忍耐力が備わってなければ,長い目で見た成績向上を実現することや将来的に “一定以上の” 学校に合格することは難しくなるのではと考えます。

 

厳しい言葉にはなりますが,ゆくゆくは学校や職業を選べるようになりたい (させたい) と願うのであれば,小中学校の学習レベルで無理だと投げ出してしまうようでは憂えざるを得ません。

 

 

以前のブログでも紹介したように,継続して学習に取り組むことはお子さまが忍耐力を養う絶好の機会です。

 

子どもたちを甘やかすことは簡単なことですが,やると決めたことを半年と持たずに投げ出させてしまうことは,忍耐力を形成する観点からしても明らかなマイナスです。

忍耐力は一朝一夕に身に着くものではありませんし,お子さまに “逃げ癖” がついてしまうという可能性もありますから,ある程度は我慢させることも成長には不可欠だと私は考えます。

 

逆に,こういった局面を乗り越えたお子さまは,その後に伸びるケースが大半です。

私たちも授業前後の時間やフォローアップの時間でお子さまを励ましながら意欲的に取り組んでもらえるよう促しますが,やはり最後は保護者様によるご家庭での励ましがものを言います。

 

学習面のみならず,お子さまを何事にも意欲的に取り組ませたいと願うのであれば,叱りつけるばかりではなく,お子さまをうまくその気にさせることも時には必要なのです。