英単語の習得

2015.06.10_for blog_001

 

私は英単語の暗記がどちらかというと苦手で,暗記する作業はもちろんのこと,多義語や派生語には苦労しましたし,幾度となく辞書と格闘しました。

今回は私が高校生だった頃に,どのようにして英単語の習得に取り組んだかを紹介したいと思います。

 

私は当時発売して間もなかった『速読英単語 必修編』 (増進会出版社 (現 Z会出版)) を選び,英単語の暗記に取り掛かりました。

本気で英単語に取り組もうと思ったきっかけは,高1生の 1月に受験した駿台模試において目を覆いたくなるほど出来が悪かったことに起因しています。

 

数ある単語集の中から私が『速読英単語』を選んだのは,単語を無機的に羅列した形式ではなく,列記された単語を含めた200語程度の英文が併記されているところに惹かれたからです。

2つ分のセクション (類義語・対義語および派生語を含めて約60語) を書いて暗記し,そして覚えた英単語が実際に登場する英文を読んでみるという作業を繰り返しました。

具体的には 1日あたり30分から40分を 3日間,予備日を含めた 1週間で 4つのセクションを熟していくペースでした。

 

取り組みの開始から 5ヶ月で 1周目が終わり,以降は同様の手法をセクション数を増やしながら数周り繰り返しました。

かかる時間は徐々に短縮され,確実に英単語が定着しつつあることを実感できるようになったと記憶しています。

『速読英単語 必修編』を終えて自信を深めた私は,先日のブログで紹介した『英文解釈教室』と『速読英単語 上級編』に取り掛かりました。

 

自身の経験からも,本格的な受験対策に入る前にある程度の語彙力がついていればその後の展開がしやすくなると考えております。

逆に,語彙力が不足しているのに各種試験で高得点を叩き出すことはまずもって不可能であり,小学校に入学したばかりの子どもが新聞を読めない,それを理解できないのと同じ理屈です。

 

私は4,000語レベルの英単語を遅くとも高2生の 1月 (センター試験の 1年前) までに仕上げておくことが望ましいと考えております。

これに合わせる形で,私の高校生集団指導コースの授業では毎週の単語テストを実施しています。

ちなみに,私立中高一貫生を指導している個別指導コースでも毎週の単語テストを実施しており,上記のさらにもう 1年速いペース,つまり高1生の終わりまでに仕上げる形になります。

彼らの目指すところは東京大・京都大などの難関大が多いですから,足元をしっかり固めつつもそれなりの訓練をする時間を確保したいという考えからです。

 

 

英単語がなかなか覚えられないという方のために,以下に私の暗記法に関して綴ります。

 

私は英単語をとにかく “書いて,声に出す” ことを繰り返しました。

第一義さえ暗記すればよい英単語ならある程度はこれでなんとかなりますが,多義語は第三義,第四義が抜け落ちてしまったり,派生語は混同してしまったりで手を焼きました。

私は多義語は単文でを暗記,派生語 (特に形容詞) は句および短文を暗記することで克服していました。もちろん,これらも “書いて,声に出す”。

非常にオーソドックスな手法ではあるものの,このやり方が最も身につく “正攻法” だと言えるでしょう (見て覚えるとか無理だと思います)。

 

以下に示すのは形容詞の派生語が区別しづらい代表的な単語です。

私の指導を受けている生徒には「またこの話か」と思われるほど,授業でもたびたび登場させています。

 

imagine ~  vt.「~を想像する」

respect ~  vt.「~を尊敬する」,n.「尊敬・点」

history  n.「歴史」

industry  n.「産業・勤勉」

 

imagine を例にとると,代表的な派生語の形容詞に imaginary「想像上の」,imaginable「想像できる・考えられる」,imaginative「想像力に富む」の 3つがあります。

私はこれらを 3つの名詞句を暗記することで訳出の違いを区別していました。

 

imaginary creature 「想像上の生き物」 (竜や河童)

imaginable means 「考えられる手段」 (問題解決のための)

imaginative writer 「想像力に富んだ作家」 (星新一先生)

 

非常にありきたりではありますが,接尾辞の知識が乏しかった当時の私には仕方のない方法だったと回顧します。

イメージングを促すために,(  ) 内のフレーズもセットで暗記していました。

 

上記はあくまで一例ですが,こういった句および短文を辞書から引っ張ってくる手法は言語の習得に欠かすことができないものと考えます。

ただ羅列された英単語を覚えることには限界があるからです。

繰り返し書いたり声に出したりすることで意識の底に落とし込む手法は,幼い子どもが母国語を習得し,新しい単語を獲得していくプロセスに酷似しています。

日常的に英語を用いる環境にいないからこそ,自発的にそういう環境にすることが大切なのです。

 

以前にも申し上げましたが,語彙力なくして読解力もなければ表現力もありません。当然ながら,リスニング力もつくはずもありません。

これまでの私の教え子で結果を残してきた生徒たち,例えば京都大に進学した私の教え子などは,この部分を非常に大切にしてきたと言っても過言ではないのです。

 

英単語の暗記はとにかく根気が必要です。一朝一夕には身につきません。

繰り返しになりますが,4,000語レベルの英単語は高2生の 1月が習得のリミットです。

英語の学習のみならず,他教科も周到な準備を進めていかなければならない。もちろん,高校から課される課題や予習も熟さなければならない,部活もある。

どの科目もバランスよく,かつ,計画的に熟すか。それが受験生には求められているのです。

ただし,効率性は常に追求しなければならないものの,安易に近道を探す,求めることはしてはいけないと生徒たちに伝えています。

 

最後に,どの単語集が合う (良い),合わない (良くない) というのは,生徒それぞれに好みもありますから不毛な議論です。

伝統ある単語集 (書店にたくさん積まれているものとか) なら行き着くところは基本的にどれも同じですから,これと決めた 1冊を究めることが何より重要と考えます。

当塾では単語テスト用の教材として Z会出版の『速読英単語』シリーズを採択しておりますが,テスト終了後は「他に合う単語集があれば差し替えてもよい」と生徒たちに伝えています。

 

これと決めた 1冊を徹底的にやり抜く。もちろん精選されたもので。

英単語の習得においても重要なことですが,これはどの科目にも共通する学習法です。

 


 

写真は今回の本文とは関係ありませんが,当塾の高2生集団指導コースに在籍する生徒の進研スタディサポートの結果帳表です。

私はこういった 1回 1回の模試や実力テストの結果は『単なる通過点』と捉えておりますので,どちらかと言うとあまり興味がありません。

 

しかし,この生徒は高校に入学してから写真のような結果を連発しているものの,慢心せず直向きに頑張れているところが本当に素晴らしく,いつも感心しています。

いつも自習室で黙々と取り組み (今日は珍しく自習に来ませんでしたが… ),質問もきっちりとできる。

私とはこの生徒が小5生だった時からの間柄ですが,学業面は言うまでもなく,人として成長できていることが何より嬉しいです。頑張れる理由は明確な目標があるからですよね。

 

これからも目標に向かい,共に頑張っていこう。

それと,定期テストと同様に塾では何の対策もしませんが,7月の進研模試でも 1年次の流れでもって引き続き “大暴れ” してくださいね!