当塾の中学生の定期テストの位置づけ

 

20日(金) は中央中・那加中・鵜沼中の中1生と中2生が後期中間テストのため,本日も先週に引き続いて『 8時間コース』を実施しました。

 

写真は自習中の様子です。『 8時間コース』では講義や演習も行ないますが,私たちは自習が最重要と捉え,学年ごとに教員が 1名ついて各教科の質問受付や添削を行ないます。

ただし,少し調べればわかるものや,考えた形跡もなく投げ出したと思われるものに関しては,自主性を阻害するという観点から質問を受け付けません。

当塾は中学生の定期テストを『目標をもってコツコツ取り組む練習』と位置付けており,子どもたちの学習姿勢をつくり上げることと学ぶことに対する意識を醸成することに重点を置いております。

 

過去問や予想問題といった “お膳立て” に取り組ませて目先の得点を上げる,または稼ぎ出すというのは当塾の考えにはありません。

中学時代に “お膳立て” に味を占めてしまうと,以後もずっと “お膳立て” なくしては学習に取り組めなくなり,結果として生徒の成長を止めてしまうことになるからです。

 

本日,高校生も12名が自習に来て,黙々とそれぞれの課題に取り組んでいました。

24日(火) を皮切りに各高校にて定期テストが始まりますが,当塾の生徒たちはそのほとんどが定期テストが近いからという理由で自習に来ているのではありません。

長い生徒で朝からの 8時間,昼からの 5時間などさまざまではありますが,これは進学校に通う高校生にとっての『休日のあるべき過ごし方』を熟知している結果と言えるでしょう。

 

 

昨日,岐阜高に通う当塾の高2生と帰り際に話をしていました。この生徒は中学生の頃,定期テストで470点台や480点台を取ってくるような生徒でした。

私との付き合いは長いものの,私はその生徒の中学校内での順位を知りません。

成績個票を提出してくれますから得点結果は知っていましたが,学校では周囲に定期テストや各種模試の得点をあまり話さなかったようです。本当に賢い子はこういう子が多いですよね。

 

以前のブログでも触れたたように,公立中においては公式な学年順位は基本的に公表されておりません。成績個票には本人の得点,平均点,偏差値が記されているのみです。

生徒間で言い合う順位や噂話は全くあてになりませんからね。根拠の乏しい推測は時間の無駄ですし,仮に真実か定かではない順位を鵜呑みにしているなら,それは恐ろしいことです。

 

先述した生徒に定期テストの学習で心がけていたことを尋ねると,「テスト前だけでなく日頃から学習する」ことと「決められた範囲をきっちりと仕上げる」という “模範解答” が返ってきました。

もちろん,過去問や予想問題の類も使っておりません。そのような “お膳立て” を使わなくとも,コツコツ取り組む姿勢があれば好結果を残すことは十分に可能なのです。

 

ちなみにこの生徒の過去 4回にわたる進研模試の英語科全国偏差値は平均が78.9,最高は84.0という結果を残しており,志望校合格に向けて順調に仕上がってきています。

昨夜は私が作成している『基本英文700選』(駿台文庫) の各文の解釈や補足説明を記したプリントを渡したところ,興味深そうに,また,嬉しそうにそれらを眺めていました。

英語に関しては現時点でもかなりの力がついていますが,授業後はさまざまな質問もしてくれますし,毎週の単語テストも非常に頑張ってくれています。

英語以外の志望校の課すセンター各科も非常に順調に仕上がってきております。二次に向けても盤石の構えであることが,各種成績だけでなく日頃の学習姿勢からも窺い知れます。

 

二次対策とはいえ『基本英文700選』のような一見遠回りに思える教材にコツコツと取り組めるのは,中学時代に培った学習姿勢と確たる目標があるからに他なりません。

この生徒だけに限らず,当塾の生徒たちの多くは中学時代に “安易な近道” をしてこなかったからこそ,高校に進学してからも地道に頑張り続けることができるのだと思います。

 

これは本当に大切なことだと思いますが,最近は中学生向けおよび高校生向けの塾や参考書において “お膳立て” や “安易な近道” が溢れている気がしてならず,残念な気持ちになります。