英単語の習得

 

私は英単語の暗記がどちらかというと苦手で,暗記する作業はもちろんのこと,多義語や派生語には苦労しましたし,幾度となく辞書と格闘しました。

今回は私が高校生だった頃に,どのようにして英単語の習得に取り組んだかを紹介したいと思います。

 

私は当時発売して間もなかった『速読英単語 必修編』 (増進会出版社 (現 Z会出版)) を選び,英単語の暗記に取り掛かりました。

本気で英単語に取り組もうと思ったきっかけは,高1生の 1月に受験した駿台模試において目を覆いたくなるほど出来が悪かったことに起因しています。

 

数ある単語集の中から私が『速読英単語』を選んだのは,単語を無機的に羅列した形式ではなく,列記された単語を含めた200語程度の英文が併記されているところに惹かれたからです。

2つ分のセクション (類義語・対義語および派生語を含めて約60語) を書いて暗記し,そして覚えた英単語が実際に登場する英文を読んでみるという作業を繰り返しました。

具体的には 1日あたり30分から40分を 3日間,予備日を含めた 1週間で 4つのセクションを熟していくペースでした。

 

取り組みの開始から 5ヶ月で 1周目が終わり,以降は同様の手法をセクション数を増やしながら数周り繰り返しました。

かかる時間は徐々に短縮され,確実に英単語が定着しつつあることを実感できるようになったと記憶しています。

『速読英単語 必修編』を終えて自信を深めた私は,先日のブログで紹介した『英文解釈教室』と『速読英単語 上級編』に取り掛かりました。

 

自身の経験からも,本格的な受験対策に入る前にある程度の語彙力がついていればその後の展開がしやすくなると考えております。

逆に,語彙力が不足しているのに各種試験で高得点を叩き出すことはまずもって不可能であり,小学校に入学したばかりの子どもが新聞を読めない,それを理解できないのと同じ理屈です。

 

私は4,000語レベルの英単語を遅くとも高2生の 1月 (センター試験の 1年前) までに仕上げておくことが望ましいと考えております。

これに合わせる形で,私の高校生集団指導コースの授業では毎週の単語テストを実施しています。

ちなみに,私立中高一貫生を指導している個別指導コースでも毎週の単語テストを実施しており,上記のさらにもう 1年速いペース,つまり高1生の終わりまでに仕上げる形になります。

彼らの目指すところは東京大・京都大などの難関大が多いですから,足元をしっかり固めつつもそれなりの訓練をする時間を確保したいという考えからです。

 

 

英単語がなかなか覚えられないという方のために,以下に私の暗記法に関して綴ります。

 

私は英単語をとにかく “書いて,声に出す” ことを繰り返しました。

第一義さえ暗記すればよい英単語ならある程度はこれでなんとかなりますが,多義語は第三義,第四義が抜け落ちてしまったり,派生語は混同してしまったりで手を焼きました。

私は多義語は単文でを暗記,派生語 (特に形容詞) は句および短文を暗記することで克服していました。もちろん,これらも “書いて,声に出す”。

非常にオーソドックスな手法ではあるものの,このやり方が最も身につく “正攻法” だと言えるでしょう (見て覚えるとか無理だと思います)。

 

以下に示すのは形容詞の派生語が区別しづらい代表的な単語です。

私の指導を受けている生徒には「またこの話か」と思われるほど,授業でもたびたび登場させています。

 

imagine ~  vt.「~を想像する」

respect ~  vt.「~を尊敬する」,n.「尊敬・点」

history  n.「歴史」

industry  n.「産業・勤勉」

 

imagine を例にとると,代表的な派生語の形容詞に imaginary「想像上の」,imaginable「想像できる・考えられる」,imaginative「想像力に富む」の 3つがあります。

私はこれらを 3つの名詞句を暗記することで訳出の違いを区別していました。

 

imaginary creature 「想像上の生き物」 (竜や河童)

imaginable means 「考えられる手段」 (問題解決のための)

imaginative writer 「想像力に富んだ作家」 (星新一先生)

 

非常にありきたりではありますが,接尾辞の知識が乏しかった当時の私には仕方のない方法だったと回顧します。

イメージングを促すために,(  ) 内のフレーズもセットで暗記していました。

 

上記はあくまで一例ですが,こういった句および短文を辞書から引っ張ってくる手法は言語の習得に欠かすことができないものと考えます。

ただ羅列された英単語を覚えることには限界があるからです。

繰り返し書いたり声に出したりすることで意識の底に落とし込む手法は,幼い子どもが母国語を習得し,新しい単語を獲得していくプロセスに酷似しています。

日常的に英語を用いる環境にいないからこそ,自発的にそういう環境にすることが大切なのです。

 

以前にも申し上げましたが,語彙力なくして読解力もなければ表現力もありません。当然ながら,リスニング力もつくはずもありません。

これまでの私の教え子で結果を残してきた生徒たち,例えば京都大に進学した私の教え子などは,この部分を非常に大切にしてきたと言っても過言ではないのです。

 

英単語の暗記はとにかく根気が必要です。一朝一夕には身につきません。

繰り返しになりますが,4,000語レベルの英単語は高2生の 1月が習得のリミットです。

英語の学習のみならず,他教科も周到な準備を進めていかなければならない。もちろん,高校から課される課題や予習も熟さなければならない,部活もある。

どの科目もバランスよく,かつ,計画的に熟すか。それが受験生には求められているのです。

ただし,効率性は常に追求しなければならないものの,安易に近道を探す,求めることはしてはいけないと生徒たちに伝えています。

 

最後に,どの単語集が合う (良い),合わない (良くない) というのは,生徒それぞれに好みもありますから不毛な議論です。

伝統ある単語集 (書店にたくさん積まれているものとか) なら行き着くところは基本的にどれも同じですから,これと決めた 1冊を究めることが何より重要と考えます。

当塾では単語テスト用の教材として Z会出版の『速読英単語』シリーズを採択しておりますが,テスト終了後は「他に合う単語集があれば差し替えてもよい」と生徒たちに伝えています。

 

これと決めた 1冊を徹底的にやり抜く。もちろん精選されたもので。

英単語の習得においても重要なことですが,これはどの科目にも共通する学習法です。

 


 

写真は今回の本文とは関係ありませんが,当塾の高2生集団指導コースに在籍する生徒の進研スタディサポートの結果帳表です。

私はこういった 1回 1回の模試や実力テストの結果は『単なる通過点』と捉えておりますので,どちらかと言うとあまり興味がありません。

 

しかし,この生徒は高校に入学してから写真のような結果を連発しているものの,慢心せず直向きに頑張れているところが本当に素晴らしく,いつも感心しています。

いつも自習室で黙々と取り組み (今日は珍しく自習に来ませんでしたが… ),質問もきっちりとできる。

私とはこの生徒が小5生だった時からの間柄ですが,学業面は言うまでもなく,人として成長できていることが何より嬉しいです。頑張れる理由は明確な目標があるからですよね。

 

これからも目標に向かい,共に頑張っていこう。

それと,定期テストと同様に塾では何の対策もしませんが,7月の進研模試でも 1年次の流れでもって引き続き “大暴れ” してくださいね!

 

当塾で大切にしていること

 

当塾では以下の 5点を,各科の学習指導と併せて大切にしています。

 

・授業中や自習中に姿勢を正すこと (背筋を伸ばす,肘をつかない等)

・字を丁寧に書くこと (講義ノートはもちろん,各種テスト答案や提出の必要のあるワークや書類等)

・時間を効率よく使うこと (無駄を排除する等)

・適切な言葉づかいと挨拶をすること

・感謝の気持ちを持つこと

 

この 5点は,将来設計指導の一環としても当塾が非常に重要視している点です。

 

彼らにはあまり「勉強しなさい」とは言いません。私から彼らに様々な形で気合いを入れることもないわけではありませんが,ここは当然のようにクリアできている生徒がほとんどです。

よって,各科の指導を通じて彼らの学習面をサポートすることに加え,彼らを人として成長させる,いろいろな意味で次のステージに上げることが私たちの役目と考えております。

 

今回のブログでは上記 5点のうち,最初の 3点に関して思うところを綴ります。

 

 

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まずは姿勢に関してです。

 

写真は先日のブログでも紹介した自習室の様子ですが,ご覧の通りで姿勢の悪い生徒は 1名もいません。もちろん,この日だけに限ったことでもありません。

姿勢が悪い状態で学習に臨んでも効率が下がるだけですからね。彼らも納得の上でこれを心がけてくれておりますから,口酸っぱく注意する必要もないのです。

 

 

 

続きまして,字に関してです。

 

綺麗な字でなくとも,丁寧な字,または読みやすい字を書くよう心がけなさいと伝えています。

写真は岐阜高に通う生徒の週末課題プリントで,まさにお手本のような字です。この綺麗さで,かつ速く書けることにいつも感心しています。

 

字が乱雑で得なことは何一つありません。読む側の立場に立ち,心を込めて書くよう生徒に指導しています。

ただし時間はかけずに,というのもポイントです。字を書くスピードが遅いと効率が下がり,損失がどんどん膨らんでしまいますからね。

 

 

 

最後に,時間に関してです。

 

どれだけ計画的に,かつ効率よくタスクを消化していけるかは非常に重要です。あとは先述した字を書くスピード。遅いのは致命的です。

時間は有限的なものですから,限られた時間を有効に使い,徹底的に無駄を省き,そして常に計画性を持って動く。

この訓練を積んでおけば,社会人になって以降も有用な能力と成り得ることは間違いありません。

 

併せて,効率性を追求しつつも,学習には可能な限りで時間をかけなければなりません。私が受験生だった頃,休日には少なくとも16時間は学習に充てていました。

当時の高校生の家での娯楽と言えばテレビ・ゲーム・漫画だと思いますが,私の部屋にはテレビもゲームもありませんでしたし,漫画も高1生からはほとんど読まなくなりました。

テレビを長時間見るのは正月くらいのもので,もはや修行僧のような暮らしだったと回顧しています。

 

上記した 3大娯楽で多くの受験生がその戦いに負けてきましたが,現代はそれに加えてスマートフォンとの戦いに負けてしまう高校生が数多くいると耳にします。

学習に臨む傍らにスマートフォンを置いている,学習そっちのけでスマートフォンの各種アプリに没頭している…。日本はどうなっていくのでしょうか。

そう思うと,当塾の生徒たちは自習室へ来て自発的にそこから切り離そうとしている。今日もテスト中の高校生のみならず,テスト明けの高校生も自習に来ています。いいことだと思います。

 

個人的な意見を述べると,高校生にスマートフォンなんて不要ですし,携帯電話さえも不要と考えています。

百歩譲って家庭との連絡用に携帯電話が必要だとしても,通話とメールができれば十分でしょう。スマートフォンでゲームだの SNS だのと,あれこれ遊んでいる時間はとにかく無駄です。

所有するならするで,節度を持った使い方をする必要があるのです。

 

 

長くなりましたが,思うところを綴らせていただきました。お読みいただきましてありがとうございます。

近いうちに残りの 2点に関しても綴らせていただきます。

 

やり抜く姿勢

 

次の金曜日に前期中間テストということで,那加中の生徒たちには昼から夕食持参で来てもらいました。

写真は国語の授業の様子です (教室の外からガラス越しに撮影したために若干ボケてます)。どの生徒も真剣に受講してくれています。

 

彼らは昨日も13時過ぎから22時まで,そして本日も同様の時間帯での実施です (通称『 8時間コース』)。

疲れを見せることなく,生徒たちは充実した表情で帰宅していきました。

定期テスト当日に向け,ここからは振り返りをしっかりと行なってそれぞれの目標とする得点を獲得できるよう頑張ってもらいたいものです。

 

  

 

今日,気合いが漲っていた 3名。テスト 5日前の那加中の生徒たちです。高校生に負けていません!

 

 

 

高校生の自習室は連日の大盛況です。今日は27名がそれぞれの課題に取り組んでいました。

ここに写っている多くは,小学生や中学生だった頃から私が指導してきた生徒たちです。中学時代に培った “やり抜く姿勢” が身についているからこそ,取り組み方が違います。

 

彼らが中学生だった頃,私は彼らにオーソドックスな問題を扱うプリントを演習させるにとどめ,定期テストの過去問や予想問題の類を渡してきませんでした。

その理由は,そういったお膳立を通じて生徒たちが獲得した得点に価値はないと考えているからです。

 

それでも彼らの多くは定期テストで400点や450点を超え,中には480点を獲得してくる生徒もいましたし,実力テストではさらに得点が上がるという構図でした。

先日のブログでも紹介した,中学生の頃に 1月の岐阜新聞テストで491点を獲得して県内順位が 1桁であった生徒,中3生の学年内申が45であった生徒などなど。

これらはすべて異なる生徒で,飽くなき “やり抜く姿勢” が結実したものと考えております。

 

決まった範囲を徹底的にやり抜いて理解し,結果へとつなげる。

これが (通過点に過ぎませんが) 高校入試においても活かされたことは言うまでもありませんし,高校生になってからの定期テストはもちろん,大学入試においても活きてくるのです。

 

  

 

今日,特に気合いが感じられた 3名。テスト中の岐阜高・岐阜北高の生徒たちです。質問もたくさんしていましたね!

 

対面教育だからこそ

 

テスト中,またはテスト直前の土曜日とあって,本日も高校生の自習室は満席となりました。

 

暇さえあれば携帯三昧という高校生が市中に溢れる中,当塾の高校生諸君は本当によく頑張ります。

ここに来ればネットの世界から切り離せますし,集中して臨むことが出来ますからね。正しい選択だと思います。

 

13時過ぎから生徒が続々と自習に訪れ,それぞれの課題に取り組んでいました。

本日は理系教員 3名が自習室へ入り,各科目の質問受付対応にあたりました。

 

この理系教員 3名というのは,当塾の高校生の数学および物理・化学・生物の授業を担当しているメンバーです。

彼らはこれまでのキャリアにおいても旧帝大レベルを受験する高校生の指導を担当して合格へ導いていることもあって,生徒たちも安心して受講し,質問もどんどんできるというわけです。

さらに,英語の学力もなかなかのもの ( 3名とも私の教え子!) ですから,私の手が空いていない時には私に代わって生徒からの質問を受けてくれます。

 

高校生向けのハイレベル指導を行なう塾は映像による授業が主流になりつつある昨今ではありますが,進路探究塾 Mirai はこの流れに真っ向から逆らい,ライブの授業にこだわります。

対面教育だからできることもあるのだということを,私はこの各務原の地から発信し続けます。

 

貪欲に学んで吸収し続ける

 

写真は数学の『赤チャート』に励んでいる高1生です。

彼は学校で購入したものでは飽き足らず,書店で『赤チャート』を購入して自習室でそれに励んでいるというわけです。

 

当塾にはこういった生徒が結構おり,中2生から『Focus Gold』に取り組んでいる中3生なんてのもいます (数IIIまで所有・数IAは修了)。

もちろん,学校で扱っている内容がほぼ完全に理解できている (校内順位が常に 1桁とか) 生徒に限った話ではありますが,貪欲に学んで吸収し続けることは大切なことです。

 

目標とするところがあり,“愉しみながら学ぶ” 姿勢でなければこんなことはできません。

どんどん質問してくださいね!

 

早め早めの準備とコツコツ取り組むことは大切!

 

先日,定員に達したために募集を終了した高2生の集団指導コース

英語・数学IA・化学 (文系は生物基礎) の集団指導に加えての数学IIBの系統別個別指導,どの科目も順調に進んでいます。

 

9月からはここに国語,そして 1月からは物理 or 生物 (文系は化学基礎) の集団指導が加わります。

どの生徒も志望校が学部・学科まで確定しているからこそ気合いも違います。早め早めの準備で志望校合格を勝ち取らせる決意です。

 

以前にも簡単に紹介しましたが,英語は毎週単語テストを実施しています。

単語テストといっても単なる単語の羅列だけではなく,イディオムや文の穴埋め形式での出題です。生徒たちはこの単語テストの準備に 1週間あたり 3時間から 4時間を費やします。

 

高2生の12月までにセンター試験レベルの英単語を一通り終え,その後は自分で昇華させる。

これを素直に実践した生徒はセンター試験で必ず結果を出していますし,大学進学後の TOEIC や TOEFL でも結果を残しています。

地味な作業ではありますが,基礎を疎かにして結果など望めるはずもないのです。

 

この 3月から実施しているセンター試験の過去問をもとに私が作成している英文法・語法のテキストが落ち着いたので,この 5月からは短文の解釈に移行しています。

今回も,主要大学の入試問題をもとにして私が作成しているオリジナルテキストです。

いわゆる長文はこれが終了してから。焦る必要はありません。高3生になる前に,どれだけ基礎をしっかり取り組んできたかが後の伸びにつながるのです。

 

英文法・語法の理解を通じて培った基礎力を活かし,やや複雑と言える構造の英文に取り組むことを通じて構文を把握する力を養うことがこの数ヶ月のテーマです。

この積み重ねが,将来の読解力と英文和訳力を形づくります。

生徒には予習を課しており,私の提示する各英文の解析 (S・V・O・C の分類および句・節の分類) および訳文の作成をしたうえで授業に臨んでもらっております。

表面的に仕上げてきても何の意味もありませんから,辞書を使いながらじっくり時間をかけて取り組むよう指示しています。

 

あたかも近道があるかのような学習法がまことしやかに囁かれていますが,そんなものに振り回されることなく当塾の生徒たちにはコツコツと取り組む姿勢を身につけさせたいと考えております。

大学受験レベルの英語・数学の習得は時間がかかるものです。

前述したように,スッと視界が開ける域に到達するには,高1生・高2生の 2年間にどれだけ基礎をしっかり取り組み,耐え,そして向き合ってきたかが重要なのです。

 

※ 写真は本文とは何の関係もありませんが,私が撮影した『瀬戸大橋と朝焼け』です。私のお気に入りの一枚です。

 

漢字検定

 

本日,漢字検定の受検申し込みを締め切りました。

前回の 1月実施分で受検して合格している生徒が多いために今回は在籍の約半数に留まりましたが,受検する生徒たちには合格を目指して頑張ってもらいます。

 

とは言っても,当塾における漢字検定の位置づけはその級の合格を目的としたものではありません。

当塾では各ステージ(小学部・中学部・高校部)において,以下のような位置づけで生徒に漢字検定に取り組ませております。

 

小学部は該当学年の範囲の級(小5生なら 6級)をその学年の 1月に受検する段取りで指導しています。

当塾の小学部では11月末に該当学年の漢字をすべて修了し,1月の検定に備えるカリキュラムを組んでおります。

単に合格するだけでは意味がありませんから,目標は満点に設定しています。私はこれまでのキャリアにおいても同様の取り組みをさせて,多くの生徒に満点をとらせてきました。

 

11月までの毎回の小テストで音訓・部首・画数などは網羅できておりますから,2ヶ月かけて演習を繰り返し,間違えたところは徹底的に復習することを繰り返します。

この過程で徐々に高得点が取れるようになり,以降はゲーム感覚で取り組ませます。

 

1ヶ月経った頃には95%超は当たり前で,これを機に漢字が好きになるという生徒も多くいました。おそらく自信がつくからでしょうね。

全員が満点とはいきませんが,本番の結果が198点で悔しがる姿は成長した証と言えます。

 

中学部は中2生の 1月までに 3級を,上位高を受験する生徒は中3生の10月までに準2級の合格を目指します。

中1生で準2級に,中3生で 2級に合格する生徒もおり,意識の高さにただただ驚くばかりです。

 

漢字は数学や英語と違って横並びの知識ですから,“早い段階で取り組める受験対策” という位置づけで取り組ませています。

当塾の生徒が受験・進学する高校では関係なさそうですので,内申書に書いてもらえるからとか,入試の際に優遇してもらえるからとかというレベルの話はしません。

 

さらに,漢検の対策を通じて,国語辞典を引いてそれを読み込むことによる言葉の知識の積み上げも狙っています。

新聞や論説文を読む際,ここで身につけた言葉の知識が活きてくることは間違いありません。

 

高校部は高1生の11月までに準2級を,高2生の 1月までに 2級の合格を目指します。

あくまで中学部の延長線上と考えており,“早い段階で取り組める受験対策” および “言葉の知識の積み上げ” という観点から,当塾では必修の位置づけとしております。

 

センター試験の10点分,二次の数点分ではあるものの,漢字は大学入試において出題されることが確実なわけですから侮るわけにはいきません。

論説文の読解においても言葉の知識は必要ですし,小論文を書く際にもそれは活かせるはずです。

後回しにしがちなこういったことを早い段階で取り組み,きっちりと仕上げて万全を期す。どの科目においても私たちが大切にしていることです。

 

どのステージにおいても,目標とするところは単なる合格ではなく『高得点で』というところが共通項です。

この経験を積み重ねることによって,別の場面においてもそのこだわりは活かされてくるのです。

 

当塾の小学生指導

 

写真は,自習に来た小学生の質問受付を実施しているところを撮影したものです。

 

中学生・高校生はもちろんのこと,当塾では小学生もけっこう自習に来るのです (ブログでは高校生の話が多いですが)。

学校や塾の宿題をしたり,こちらで用意した演習プリントに取り組んだりとさまざまですが,お迎え待ちの時に教員とのおしゃべりを楽しんだりもしています。

 

小学生のうちに,“愉しみながら学ぶ” 姿勢をつくる。

これが進路探究塾 Mirai の考える小学生指導なのです。

 

将来設計指導《 4月度》

 

本日,進路探究塾 Mirai の塾名の由来である指導の将来設計講座『みらい』を実施しました。

 

当講座を実施する目的は,子どもたち自身が小中学校や高校,ひいては大学で学ぶことの意味を理解し,17歳までに自分の取り組みたい分野や夢と出会う機会を創出することにあります。

 

“将来設計講座 みらい” は月に 1回のペースで実施し,以下の 3つの項目を柱としています。

① 夢を実現する考え方と行動力を身につける, ② プロフェッショナルから学ぶ, ③ 教養を身につける

 

夢を持ち,その実現を強く願い,自分を信じて日々努力を重ねる。

好きなことやわくわくすることに没頭しつつも,広い視野を持って多種多様な知識を追及し,それを吸収していくこと,そして素直な気持ちを持つことは本当に大切です。

 

私たちが 『17歳までに』 と設定していることには意味があります。

先日のブログでも紹介した公益財団法人が実施した調査で,『いつ進路や就職先の志望を考え始めたか』 と2014年卒の大学生に問うたものです。

・『どんな業種で働きたいか』 1. 大学入学前 13.9% 2. 入学後から大学3年生の 5月まで 12.9% 3. 大学3年生 6月から大学4年生 68.0% 4. 考えたことなし 5.2%

・『どんな職種で働きたいか』 1. 大学入学前 8.9% 2. 入学後から大学3年生の 5月まで 11.8% 3. 大学3年生 6月から大学4年生 74.5% 4. 考えたことなし 4.8%

 

進学校と言われる高校に進学しても大学受験で思うような成果が残せない高校生や,難関と言われる大学に進学しても就職で失敗する大学生。

こういうケースが後を絶たないのは,つまるところ受験が最終目標になってしまっている学生が多いという現状があります。

 

さらには,厚生労働省発表の統計データに目をやると,就職からわずか 3年で大卒の32.4% が離職してしまっているとのことで,長く仕事が続かないという現状も見逃せません。

景気や雇用形態・処遇等さまざまな要因はあるのでしょうが,彼らが進路について深く考えてこなかった (上記統計) ことも影響していると見ております。

 

単に偏差値により志望校合格を目指すのではなく,生徒自身が自分の将来を真剣に考えてもらいたい。

そして,将来は日本や世界に貢献できる人材となってもらいたいとの想いから将来設計講座『みらい』を実施しています。

 

当講座を通じ,子どもたちの未来の可能性を最大化できる指導を実践します。

 

自習室での 1コマ ②

 

先日のブログ『自習室での 1コマ』に続く第2弾です。

 

岐阜高に通う高2生が単語の学習に励んでいます。

毎週末に私の授業で実施している単語テストの準備なのですが,生徒たちにはとにかく書いて覚えるよう指示しており,彼はそれを実践しているのです。

 

センター試験レベルだけでも約4,000語から4,500語にのぼる量の単語を覚えきるには,筆記具を用いて書くという作業からは逃れられないと私は考えております。

初動の段階から見て覚えるとか,ましてやスマートフォンのアプリで覚えるなどということは愚の骨頂です。

2周目・3周目の段階に至ってから見て確認するのは効果的ですが.それは 1周目をきっちりと熟したうえでの話です。

 

テスト範囲は『速読英単語』の 8ページ分から12ページ分と設定しており,生徒たちには毎週のテストに向けて最低 3時間を確保するよう指示しています。

私の考えるこの 3時間というのは 6日間30分ずつ,または前半 3日間40分ずつと後半 3日間20分ずつのイメージです。

これがテスト前日や当日にまとめて 3時間を確保するというのは単なる “その場凌ぎ” であって効果性は薄れてしまいますから,生徒には 6分割を納得してもらったうえで徹底させています。

 

これまでのキャリアにおいても,私は同様の取り組みを生徒たちに実践させてきました。

素直な気持ちでこれをきっちりと熟した生徒たちは,理系・文系を問わずセンター試験の英語科で 8割を切ることはありませんでした。

何より単語・連語をひたすら書いて覚えているために二次の記述でも活きてくるのです。