2020年度開始の『新テスト』動向 Vol. 001

2016.01.04_for blog_000

 

昨年の終わりに,文部科学省から大学入試センター試験に代わる『新テスト』の問題例が公表されました。

以前のブログでも触れましたが,『新テスト』では現行とは異なり「思考力」や「判断力」を問い,従来のマークセンス方式に加えて記述式の出題となることが予告されています。

 

《記事はこちら》

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/033/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/12/22/1365554_06_1.pdf

 

やはり,問題集を解きまくるといった “これまでの学習の仕方” から脱却しなければならないことは明白です。

読書等を通じて教養を育んでおくことや,自身の意見・考えを持ち,それを発信できる力や術を身につけておくこと。こういったことが求められる時代になるのです。

 

続いて先日,文部科学省は『新テスト』において,導入を検討してきた複数回実施を当面見送る方針を固めたと新聞各社より報道がありました。

『新テスト』は従来の “丸暗記” や “一発勝負” を改めるため,“考える力” を測ることに加えて試験を複数回実施することが大きな柱でした。

しかし,複数回実施は “種々の要因” から実施を 10年程度かそれ以上先延ばしにすることになりましたから,2本の柱のうち 1本が崩れることになるわけです。

 

複数回実施が難しいということは容易に想像できることです。にもかかわらず,なぜ見切り発車したのか。甚だ疑問です。

さらに,記事には以下のような文言もありました。

 

「現在 1月にあるセンター試験を複数回にする場合の時期を考えると (中略),12月以前に前倒しされる可能性が高い。そうなると,高校の学習内容が試験までに終わらなかったり…」

 

これは現制度下でもすでに発生している事象で,ご存知の方も多いとは思いますが,科目によっては岐阜高を含む 5高でさえ,現在の 1月のセンター試験までに終了しない科目があります。

理系科目に関しては特にひどい状況で,5高の中のある高校では物理で数単元が未履修のまま 1月のセンター試験本番を迎えました。

 

はじめからそういうカリキュラム立てになっていて終わらせる気がないのか,あるいは生徒の独学および塾や予備校頼みなのか。

理系にとっては多くの受験生が数学に次いで要となる科目がこんな状態では,センター試験で好成績を収めることも,ましてや二次や難関私大で合格を勝ち取ることなどできるはずもありません。

それにもかかわらず,多くの高校での進路指導は “国公立大至上主義” の風潮ですから理解に苦しみます。

そういう進路指導をするなら,入試までにカリキュラムが消化しきれない旨を早い段階で生徒たちに伝え,それなりの準備をさせておくべきです。

 

先日のブログでも申し上げましたが,高校に合格すること,さらには 5高に入学することがゴールではないということがこの点からも明らかです。

たとえ進学校に通っていたとしても,高校のペースに合わせて学習を進めていては大学入試で勝つことはできません。これは現制度下でも,『新テスト』導入後においても同様のことが言えます。

 

当塾の集団指導コースでは,科目を問わず遅くとも高3生の 7月には終了するカリキュラムで指導していますから,以降は演習を通じて知識・理解の定着を図ることが可能です。

このことからも,以前のブログでも申し上げたように,私はろくに学習をしてこなかった生徒に対して「高3生の夏からが勝負だ」などとは口が裂けても言いません。

高3生の夏までにコツコツと準備 (例えば英語科なら4,000語レベルの英単語やイディオム,文法事項) を進めてきたうえでの「勝負」なら話は別ですが。

 

書店《続編》

 

以前のブログで,私は書店めぐりが好きだという話を紹介しました。

最近は今年の 7月にマーサにオープンした丸善をよく訪れており,自分で読む書籍,生徒たちに紹介したい書籍や参考書・問題集を購入しております。

 

自宅近くにあれだけの規模の書店があることは,読書好きの私には嬉しい限りです。

『honto with』という携帯アプリを使えば岐阜店を含むすべての丸善・ジュンク堂書店の在庫検索まで可能ですから,良い時代になったものだと感心せずにはいられません。

 

その丸善では先日まで『秋の読書キャンペーン』と題し,購入金額に応じて図書カードやマグカップ,手ぬぐいのプレゼントを行なっていました。

取っておいたレシートで写真の商品と交換していただきました。図書カード500円が 3枚というのは本当にありがたいです。

 

私は多い時で月に 5万円分ほど書籍を購入するのですが,来年もこのキャンペーンがあるなら期間内の書籍の購入はすべて丸善にてと決意した次第です。

 

受験を通じて

 

学校法人である河合塾様が出版している『栄冠めざして』。私は当塾の塾生やその保護者様と大学入試の話をする際,これを頻繁に活用させていただいております。

『栄冠めざして』があるおかげで各大学の募集要項が手元になくとも科目や配点を知ることができますし,さらにはボーダー等の目安も知ることができます。本当にありがとうございます。

 

今回のブログは受験にまつわる話です。

高校入試は岐阜県内の多くの受験生にとって基本的な受験パターンとなる普通科の公立高校入試一次試験に,大学入試は国公立大学の前期試験に絞ります。

国公立大も定員の15%ほどが推薦入試に充てられる時代になったとはいえ,ここを主として大学入試に臨むというのはあまりに危険ですから除外します。

 

高校入試は 5教科の入試が基本で,各科とも均等に100点ずつの満点が500点という形式です。

来春の入試では 5高は内申と入試の配分が 3 : 7 で揃っており,5高を志望するのであれば,深さこそ異なるものの基本的に取り組むことは共通しています。

 

ところが大学入試に目を向けると,同じ国公立大学でもセンター試験 (マーク式) と二次試験 (記述式) を実施するという形式こそ揃っていますが,科目も異なれば配点も異なります。

センター試験は 5教科 7科目で満点は950点 (理系であれば英語250点⋅数学200点⋅国語200点⋅理科200点⋅社会100点) と設定されています。

選択科目である理科は化学⋅物理⋅生物⋅地学から 2科,同じく社会は地歴 (地理⋅日本史⋅世界史) または公民 (現代社会⋅倫理⋅政経⋅倫理政経) から 1科というのが一般的です。

しかし,大学だけでなく学部・学科によっても課す科目やその配点は自由に設定できることになっており,ここが高校入試とは大きく異なるところです。

 

東海 3県の国公立大学の工学部機械工学科を例に挙げて比較すると以下のようになります。

 

【名古屋大】 センター 600〔英語100⋅数学100⋅国語200⋅理科 (物理⋅化学) 100⋅社会 (地歴 or 倫理政経から 1科) 100〕: 二次 1300〔英語300⋅数学500⋅理科 (物理⋅化学) 500〕

【名古屋工業大】 センター 450〔英語100⋅数学100⋅国語100⋅理科 (物理 or 化学 or 生物から 2科) 100⋅社会 (地歴公民から 1科) 50〕: 二次 1000〔英語200⋅数学400⋅理科 (物理) 400〕

【岐阜大】 センター 700〔英語150⋅数学150⋅国語150⋅理科 (物理 or 化学 or 生物から 2科) 150⋅社会 (地歴公民から 1科) 100〕: 二次 700〔英語100⋅数学300⋅理科 (物理) 300〕

【三重大】 センター 550〔英語200⋅数学100⋅国語100⋅理科 (物理⋅化学) 100⋅社会 (地歴公民から 1科) 50〕: 二次 400〔数学250⋅理科 (物理 or 化学) 150〕

 

一般に難関大と言われるところはセンター試験において高い得点率が求められると同時に,社会科の受験科目において “科目の縛り” があったりもします。

さらには,難関大においてはあくまでセンター試験は二次試験を受験するための位置づけとなっており,センター試験よりも二次試験のほうが配点が高く,受験科目数も多くなります。

上記した 4大学はそれが顕著に表れている例と言えます。

 

話を工学部機械工学科に戻しますと,大学で機械工学を学ぶわけですから,数学と物理の完成度を高めておくことは言わずもがなです。

もちろん,入試において必要というだけでなく,それらは大学入学後の学習のための基礎知識であり素地ともなるわけですから,高校生のうちから懸命に努力しておかなければなりません。

合計点に占める各科の割合を見ると,このことも顕著に表れています。

 

【名古屋大】 数学 31.6%⋅英語 21.1%⋅物理 15.8%⋅化学 15.8%⋅国語 10.5%⋅社会 5.3% (数学と物理で47.4%)

【名古屋工業大】 数学 34.5%⋅物理 31.0%⋅英語 20.7%⋅国語 6.9%⋅化学 3.4%⋅社会 3.4% (数学と物理で65.5%)

【岐阜大】 数学 32.1%⋅物理 26.8%⋅英語 17.9%⋅国語 10.7%⋅社会 7.1%⋅化学 5.4% (数学と物理で58.9%)

【三重大】 数学 36.8%⋅物理 21.1%⋅英語 21.1%⋅国語 10.5%⋅化学 5.3%⋅社会 5.3% (数学と物理で57.9%)

※ 名古屋工業大と岐阜大はセンターにおいて化学ではなく生物,三重大は二次で化学でも受験可となっていますが,現実的ではないためセンターは物理⋅化学,二次は物理で固定しました。

 

どの大学も数学と物理だけで全体のおよそ 5割から 6割の配点を占めており,どの教科もバランスよく学習を進める必要のあった高校入試とは全く話が違います。

高1生や高2生の間は,とりあえず名古屋大に行けたらいいなと考えて学習を進めておく。こんな受験生が多いのは,大学入試を高校入試の延長線上だと捉えてしまっているからでしょう。

先述したように,大学入試は高校入試のように 5教科とも一律の配点ではないうえに,科目によっても比重が異なります。そんな中途半端な気持ちで受験に向かってもおそらくうまくいきません。

上記の理由に加えてライバルは岐阜県内や東海 3県内だけでなく全国にいますし,高校入試とは比べものにならない高い競争倍率です。

 

こういうことからも,当塾では塾生たちに早ければ高1生の秋,遅くとも高2生の夏までに志望校を決めてもらっています。

理系・文系に分かれる高2生の初めから受験に向けた準備を着々と進め,日々の課題に追われることなくすべきことを淡々と熟していく。

 

私は「部活を引退してからの高3生の夏からが勝負だ」などとは到底言いません。

というよりも,大学入試に臨む高校生にとって高3生の夏は頑張って当たり前ですし,その時点まで努力を怠ってきた受験生が容易く学力を上げる魔法のようなものは存在するはずもないのです。

その時点までにいかに基礎を固めることができているか。高3生の夏は,この基礎に時間をかけながらきっちりとした上積みをしていく時期なのです。

 

同時に,これまでのブログでもたびたび取り上げているように,当塾は高校生に対して定期テストや各種模試で結果を残すことに特化した指導を一切行ないません。

当塾は『将来を見据えた指導』を行なう塾ですから,私たちにはそんな無責任な指導はできまないと考えております。

模試の判定』というタイトルのブログでも申し上げましたが,付け焼刃の学習がいかに無力なものなのか。それは大学入試や大学入学後に明らかになります。

中学生の頃から定期テストでも岐阜新聞テストのような模試でも,やれ過去問題だ,やれ予想問題だなどと “お膳立て” を使って結果を残してきた高校生にはつらいものがありますが。

 

学ぶことの意味は何なのか。

これを真剣に考え,あれこれと実践することによって子どもたちは成長し,そして未来が拓けてくるのだと私たちは考えます。

受験は社会に出る前にこれを磨き上げ,成長できる恰好の舞台なのです。学びは一生続くものですからね。

 

お車での送迎

 

当塾は95.8%もの生徒が保護者様によるお車での送迎により通塾しています。

 

塾へ通うのは中学生ならば自転車で,高校生ならば学校帰りに,というパターンが世間一般には多いように思われます。実際,私もそうでした。

しかし,当塾の場合は上記の割合からも明白ですが,距離を問わずお車による送迎が圧倒的な割合を占めています。

送迎であれば生徒たちが塾からの帰宅途中に不要なトラブルに巻き込まれるリスクもありませんから,各ご家庭にお車での送迎のご協力をいただけることは本当にありがたいことと考えております。

 

19時台や22時台には,送迎のお車がかなりの台数に上ります。

しかし,当塾が入居するこの建物には120台分にもおよぶ共用駐車場がありますから,路上での駐停車等により近隣にご迷惑をおかけすることは一切ありません。

教員への質問が長引いて保護者様にお車でお待ちいただく際や,私を含めた当塾の教員が送迎時の保護者様とお話しさせていただく際に,ゆとりのある駐車場の存在は本当に助かっています。

さらに,これだけの共用駐車場があることで,保護者会でお集まりいただく際も不安なく開催することができます。

 

 

高校生の自習室の様子です。

当塾の高校部の生徒たちは,火曜日から土曜日の 5日間は授業で週4日,自習で週1日というスタイルが一般的です。

 

当塾の高校生はいったん帰宅して食事をとってから塾へ,というケースが多いようです。

この形態であれば子どもが学校帰りにどこをほっつき歩いているかわからないということを防ぐことができますし,保護者様も安心だと仰ってくれています。

当塾には各務原市内に住む岐阜高や岐阜北高をはじめとする 5高に通う高校生を中心に,岐阜市に住む岐阜高・加納高・長良高に通う 3名の高校生が通塾してくれています。

 

送迎によるご足労,いつも本当にありがとうございます。

そのご足労ならびに保護者様のご期待にお応えするべく,教員一同全力でお子さまの指導にあたってまいります。

 

対話を通じて

 

授業が始まる夕方の時間帯に,いつも私は遅めの昼食をとっています (世間一般ではおよそ夕食の時間帯ですが)。

 

1人で考え事をしながらとることもありますが,食事を持参して早くから自習に来ている生徒ととることもあり,いろいろな話をしながら生徒と食事をとるこの時間は私の楽しみの 1つです。

学習や受験,進路に関する話,時事的な話はもちろんのこと,その生徒の学校での話を聞くこともあれば,くだらない話なんかもします。

 

授業や質問受付時の対応だけでなく,それら以外の場でも日頃からさまざまなアドバイスをしたり相談に乗ったり,上記したように食事をとりながらいろいろと話をする。

私はこれまでのキャリアにおいても同様にそうしてきましたし,こういった関わりを積み重ねて確たる信頼関係というのは構築されていくのだと思います。

 

昨今は日常のコミュニケーションにおいても face to face ではない形態が増えつつあります。

教育に目を向けても映像による授業が隆盛を誇っていたりと,あらゆることが便利になっていくにつれて “弊害” も発生していることは否めません。

 

対話が生み出す力の大きさは計り知れないものがあります。

私はその可能性を信じていますし,これからも進路探究塾 Mirai は face to face の対面教育にこだわるとともに,日々の対話を重ねながら生徒たちの望む進路へのサポートをしていきます。

 

心地よい時間

 

ここ数日は入塾希望の方の説明会や定期テスト前の高校生の質問受付,塾生保護者の方との懇談会にと慌ただしい日々を過ごしておりました。

 

こういった忙しさは塾教員として非常に心地よいものです。

当塾に興味を持ってお越し下さる方とお会いできること,ならびに当塾の方針にご賛同いただいてお子さまを通わせていただいている保護者様とお話しできること。

さらには,学びの場を求めて,かつ,高みを目指して当塾へ通ってくれる塾生たちと過ごせること。

心地よさを感じるとともに塾教員としてのやりがい・醍醐味を感じますし,改めて開塾してよかったと心から思える瞬間です。

 

日々のこのような小さな積み重ねを繰り返すことで,まだ開塾して 7ヶ月の当塾が “地域に根ざした塾” となっていけるものと考えております。

これからも地域の方々に喜んでいただける塾を目指し,教員一同頑張っていく決意です。

 

先日,入塾説明会にお越しになった保護者様が,当塾の高校生が自習に励んでいる姿と自習室の空気感・雰囲気に感嘆しておられました。

9月27日(日) は岐阜高・岐阜北高・加納高・岐山高・長良高が前期期末テスト期間中ということもあって,多くの高校生が自習室を利用していました。

この日は理系の教員と文系の教員を 1名ずつ配置し,各科の質問受付も行ないつつ,私から見てもどの生徒も有意義な時間を過ごしているように感じました。

 

当塾の生徒たちは定期テスト前に限らずいつもこんな感じだと説明すると,その方は当塾の指導方針である “長い目で見た学力を身につける” の意味を感じ取られているようでした。

過去問や予想問題に頼るのではなく,決められた範囲をきっちりとやり抜く習慣がついていれば自ずと未来は拓けるのです。

 

日曜日と火曜日の 2日間で,上記の方を含めて 2名の方が入塾をお決めになられ,また新たな仲間を迎えることができました。ありがとうございます。

高校進学後も見越した大学受験で勝利するための指導と環境,同時に将来を見据えた指導。これが進路探究塾 Mirai の実践する教育です。

 

学ぶことの意味《中学生編》

 

先日,授業の冒頭で当塾の中1生に「学ぶことの意味は何か」を問いました。

 

子どもたちからは「受験のため」,「将来のため」,または「やらなければならないから」など様々な答えが返ってきます。

毎月にわたって将来設計指導を行なっている当塾の生徒たちでさえこの状態ですから,いったいどれだけの中学生が目的意識を持って日々の学習に臨めているかと不安になります。

 

「将来のため」というと聞こえが良いですが,具体的な夢が決まっているわけでもなくただ漠然と学んでいるだけであれば,それは義務的に学習を行なっているに過ぎません。

学習だけに限らず,確たる夢や目標が定まって,人はようやく本気になれるのです。

 

私は中学生にとっての「学ぶことの意味」は,いわゆる一般教養を身につけることに加え,大学受験に打ち勝つための,または社会に出て以降求められる忍耐力をつけるためと定義しております。

だからこそ,私は中学生に対して定期テストの過去問や予想問題といった安易な “お膳立て” を提供したくない,またはしてはいけないと考えております。

当塾の生徒たちが “お膳立て” がなくとも定期テストで結果を残すのは,確たる信念を持って生徒が学習に取り組んでいるからに他なりません。

彼らの頑張りに関してはこれまでのブログでも何度か紹介してきましたので,よろしければ併せてご覧ください。

 

辛い,やりたくない,面倒だ。できることなら楽をして切り抜けたい。

子どもたちの多くはそう考えますし,または何のために学ぶのか,なぜこんなことをする必要があるのかと自問自答することもあります。

忍耐力と同時に,弱い自分に打ち勝てる強靭な精神力も学習や受験という機会を通して磨かれるのです。

“お膳立て” を提供してもらい,それに縋っているうちは,これらが磨かれることは決してありません。

 

大学合格まで見届けた社会人や大学生の教え子たちと会う際,彼らの多くが口を揃えて私は「厳しかった」と言います。しかし,それがあったからこそ「成長できた」とも言ってくれます。

子育てと同じで,甘やかすのは簡単なことですし,お互い気持ち的にも非常に楽です。

 

私は塾で指導するようになって18年半が経っておりますから,正直なところ,中学生の定期テストの出題予想をしてくれと言われれば容易くできます。

しかし,長い目で見れば,それを与える,または与え続けることによって子どもたちにどのような弊害が出るか。これまでのキャリアでも多くの事例を目の当たりにしてきました。

 

その最たる例が,中学時代の成績 (定期テスト・内申・実力テスト) が非常に優秀で公立のトップ高に進学したにもかかわらず,大学受験では全く揮わないというケースです。

「学ぶことの意味」を曖昧にしたまま,中学時代は “お膳立て” を熟すことで結果を残し続けた。これは,さして難易度の高くない中学内容だからこそ成し得られることです。

高校では,特に進学校であればそうはいきません。

 

 

写真は本日撮影した,高校生の自習室の様子です。

多くの高校において本日または明日が期末テスト開始日ですから,どの生徒もその準備に余念がないといった感じで集中して取り組んでいます。

テスト前だからと慌てて取り組んでいる生徒も一部おりますが,この中には数学や化学,日本史等で今回の期末テストに指定されている範囲ではない箇所の学習に取り組んでいる生徒もいます。

さらには,翌日ではなく週明けに実施される科目の学習に取り組んでいる生徒や,すでに試験が終わった科目の学習に取り組んでいる生徒も見られます。

 

極論的な言い方ではあるものの,本気で大学受験に挑もうとするならこのくらいの余裕が必要です。

直前にバタバタするとか,徹夜しなければならないとか。直前に詰め込んだところで先には何一つとして繋がらないのです。

 

直近の単元が理解できている前提で学ぶ単元であったり,各単元の “流れ” が必要な科目というのがあります。

いわゆる点数の取れない生徒というのは,そういった流れをすっ飛ばして指定範囲の単元だけを捻じ伏せようとテスト前に慌てたり,過去問や当て物のような予想問題に縋ったりする。

こんな状態で結果など出せるはずもありませんし,これはただの付け焼刃に過ぎず,まさに『木を見て森を見ず』の状態です。

 

残念ながら,高校は合格することが目的ではありません。進学校であればあるほど,これは顕著です。

いわゆる「良い高校」に入学できたといっても,その後目標もなく淡々と日々を過ごし,学校からの課題に追われていると卒業時に大きなしっぺ返しが待っています。

毎年,岐阜高で30%強,岐阜北高や加納高でおよそ10%の生徒が浪人するという事実。

もちろん,ここには難関大を目指しての “前向きな” 浪人も含まれますが,全てがそうではありません。浪人しても「だめなものはだめ」ということです。

 

合格した直後から新たな戦いが始まり,中学生の頃より難易度の高い学問と対峙し,さらには周囲との厳しい競争に晒されます。

一般的に思い描く “楽しい高校生活” とはかけ離れた世界が進学校にはあり,ひとたび競争から零れ落ちてしまうと上位に這い上がることは至難の業。これが現実です。

 

進路探究塾 Mirai は中学生に対し,定期テストで得点できればそれでよし,または高校に合格できればそれでよしという指導を行なっておりません。

同時に,当塾には高校受験までしか指導できないという教員は 1名もおりません。私を含めた当塾在籍 8名の教員全員が高3生を担当しており,そのうち 5名が中学部の指導も担当しています。

ここでいう高3生というのは,センター試験を経て国公立大の二次試験に臨むという “標準的な” 高3生のことであります。当塾では高校生の学校準拠指導や推薦入試対策は行なっておりません。

 

小学生または中学生の頃から,大学受験やその先の将来を見据えての一貫した指導を行なう。

言い換えれば,本当の意味で将来を見据えた “筋の通った指導” が当塾の実践する教育なのです。

 

医学部の定員削減

 

9月13日(日) の日経新聞の朝刊 1面に『医学部の定員削減』という記事が掲載されました。

 

この記事をお読みになったという方も多くいらっしゃると思います。

当塾にも医師を志す生徒が在籍しておりますから,私も非常に興味深く記事を読んでおりました。

 

上記は2020年度から実施ということで,現在の中1生が大学に進学する年度にあたります。

現在の中1生といえばセンター試験が廃止されて『達成度テスト (仮称)』に切り替わる元年でもありますから,いろいろな混乱が予想されます。

 

子どもたちが夢や目標をしっかりと持ち,長い時間をかけてその準備をしていく。

私たちは,方式・様式が変わったからうまくいかなくなるような “薄っぺらい学び” を提供するのではなく,“確たる学力” を身につけさせる指導を展開し,子どもたちの夢の実現をサポートします。

 

There is no royal road to learning.

 

There is no royal road to learning.

『学問に王道なし』と訳出されるこの諺は,「幾何学の父」と称される数学者ユークリッドが用いた言葉をもとにして生まれたものだそうです。

 

これまでのブログでも取り上げてきましたが,何かを学ぶ,または身につける過程においては,じっくりと腰を据えて基礎づくりに励み,コツコツと知識を蓄え続けることが何より重要です。

真の結果を求めるなら,“すぐに役立つもの” を通して身につけた脆い手法では崩れ去るのもあっという間なのです。

 

英文読解に “速読” という手法があります。

字のごとく “速く (英文を) 読む” ということですが,この言葉の解釈を誤ると大変です。大学受験生にとって,英文の速読は万能の手法ではないということを覚えておく必要があります。

 

英語における速読というのはテクニックではなく,語彙力をつけ,短文の解釈,つまり精読の訓練を繰り返したうえで,多読に多読を重ねた先にようやく辿り着ける手法です。

当然のことですが,ゆっくり読んで理解できないものを速く読んで理解できるはずもありません。

大学受験生に向けて英文を速読する手法のようなものがあちこちで語られておりますが,語彙力も乏しく,精読に取り組んでこなかった受験生にはそれは付け焼刃にさえなりません。

 

当塾では『速読英単語』(Z会出版) を用いて単語テストを実施していることを先日のブログでも触れましたが,生徒たちには 1周目が終わるまでは本文のセクションは見なくてよいと話しています。

なお,当塾の塾生たちに取り組ませているペースに当てはめると,『速読英単語』の単語テストが完了する高2生の12月以降ということになります。

当塾では速読力をつけさせることを目的に『速読英単語』を採択しているのではなく,それはあくまで後からついてくるものと位置付けているのです。

 

まずは確たる語彙力,これに尽きます。未知の語彙が数多く残っている状態で,英文の読解はもちろん速読など不可能です。

仮にそれを読めている状態だというなら,読書経験の浅い小学校低学年の児童が新聞を読んで「わかる」と言っているのと同じです。これは文章を流している,撫でているに過ぎないのです。

 

長文読解の訓練は,単語帳などを通して大学受験に必要とされる語彙を “目にしたことがある” 状態にしてからでも全く遅くありません。

併せて短文での精読にも並行して取り組んでおき,語彙がある程度固まってきたら長文読解の訓練に入っていく。

二次で英語が課される難関大を受験するなら,高2生の終わりまでにどれだけ基礎力をつけてきたかが非常に重要なのです。

 

塾選び 《続編》

 

先日の『塾選び』と題したブログでも申し上げましたが,私には中2生の娘と小5生の息子がおります。

小中学生時代の私と同じで,いずれも学ぶ・知るということに熱心なタイプではありません。娘は部活が中心,息子は遊んでばかりのお気楽な毎日を過ごしております。

 

娘・息子には長らく通っていた塾がありましたが,なかなか成果が出なかったこともあって本人たちの希望で今年の 4月から自宅近くの塾へ移りました。

何度かお邪魔して中の雰囲気も拝見させていただきましたが,その塾はベテランのいわば “職人” のような先生方が指導にあたっている昔気質の個人塾という印象を受けております。

子どもたちが喜んで通ってくれていることが何よりです。

 

娘は数学がとても苦手で,これまでも各種テストにおいて足を引っ張る教科でありました。

小学校の算数の時点から苦手意識がありましたから,おそらく楽しさが見出だせなかったことがその主な要因です。きっかけが掴めなかったのでしょうね。

 

そんな中,娘が今回の前期期末テストの数学で96点を取ってきました。

平均が60点台だったということに加え,連立方程式の文章問題という力量が試される単元がメインでしたから,塾教員の視点に加えて保護者としての視点からも価値ある結果だと見ております。

彼女はこれまでの 6回の定期テストの中で,数学はもちろんのこと合計点でも過去最高をマークしました。

現在の塾に移ってからはテストに対する取り組み方・意識が変わり,最近は数学が楽しいとまで話すようになりました。凄まじい変化に驚いているとともに,親として非常に嬉しく思っています。

 

塾教員としてのキャリアが長くベテランであっても,やはり子育てをしたことがある教員とそうでない教員とは明らかな差があります。

私も家族を持つようになってから意識が変わりました。やはり,娘たちが通っている塾のメインで担当されているお二方にもお子様がいらっしゃるとのことです。

先日の『塾選び』のブログに追記するならば,塾または校舎の責任者が子育て経験者であるか,または最低でも 1名は子育てをしたことのある教員が常駐しているところがよいでしょう。

 

どんな想いで保護者様はお子さまを育てているのだろうか,または塾に預けていただいているのだろうか。子育てをしたことがなければ,これは絶対に忖度できません。

こういった想いが違ってくるというか,何より教員としての深みが違ってくるわけです。