当塾の高校生の進路指導方針

 

当塾には高校生に内申を稼がせて,推薦で大学合格を目指すという選択肢はありません。

安易な近道を探ることなく,すべきことを淡々と熟したうえで門戸の広い一般入試で合格を勝ち取らせるというのが当塾のスタイルであり,これは揺るぎない方向性です。

 

先日のブログで高校生の定期テストに関して話題を上げましたが,この際に紹介した生徒以外にも定期テストできちんと得点できている生徒がいることがわかりました。

数名の生徒に聞き取ったところ,岐阜高の高2生 (理系) が後期中間テストで数学 III が95点で数学 B が93点だったそうで,100点ではないにしてもなかなかの結果と言えます。

他にも岐阜東高の高2生 (文系) が同じく後期中間テストで数学 II が100点,数学 B が95点,日本史が97点,古典が93点,英語が92点と91点など非常に頑張っています。

確たる目標を持って日頃からきちんと努力していればテスト直前にバタバタする必要もなく,過去問や予想問題がなくともこれだけの結果は残せるというわけです。

 

というより,学校の授業をきちんと聞き,教科書や参考書 (数学で言うと『Focus Gold』や『チャート式』) を理解し,傍用問題集を熟しておけば定期テストにおいて得点は取れます。

予想問題や『これさえ取り組んで (または,覚えて) おけば得点できる』的なまとめプリントのようなものはまさに “急場凌ぎ” に過ぎず,受験に向けては負の遺産を増幅させるだけです。

 

先述のような感じで当塾の生徒たちは定期テスト結果もなかなか良好のようですが,それでも当塾は上記した信念を曲げるつもりはありません。

大学は入学することが最終目標ではないからです。

 

大学に入学することが最終目標であれば,推薦という形態でもいいのかもしれません。

しかし,高校生は大学受験に向けた渾身の学習を通じて多くの一般教養を得るとともに,計画性や思考力,そして強靭な精神力および忍耐力を手に入れます。

大学の一般入試合格に向けてのプロセスは,社会に出てから求められるあらゆる素養が詰まっていると言っても過言ではないのです。

 

長い時間をかけて知識・理解を積み上げ,それらを熟成し,そして使い熟せるまでに昇華させる作業。

模試等で思うように得点が伸びない時には悩み,その状況を打開するべく努力し,考え抜き,または助言を得ながら解決策を見つけ出していく作業。

これらは大学に推薦で入学する高校生がほとんど体験しないプロセスですから,持論ではありますが,一般入学生と比べて推薦入学生は多くの点で分が悪いということは言うまでもありません。

一般入試で大学 (競争原理の働いているところに限る) 受験に臨むあらゆる準備が,人としての成長にもつながると私は考えます。

 

ただ,一般入学生であっても,そのプロセスが中途半端なものであれば推薦入学生と何ら変わらないどころか,むしろその価値は下がると思います。

高校生活を満喫,例えば進学校に通っているのに部活がメイン,次に遊び,時間が空けばスマホ三昧…。進学校に通う高校生であっても,こんな惨状があることを耳にします。

何をするにしても中途半端はいけません。部活も否定はしませんが,その分遊びや睡眠時間を削ってでも学習に時間を充てる気概がないとだめです。

 

夢を持ち,愉しみながら努力を続けられる高校生は素敵だと思います。それは学習であっても,スポーツであっても,芸術であってもよいと思います。

当塾は学習面のサポートを行なう機関ですから,教科指導や対話を通じて生徒たちの夢の実現の後押しをすること,そして良質な学びの環境を提供することが主な仕事です。

とは言っても,これまでのブログでも散々申し上げているように,その過程において生徒に楽をさせるような方法,言わば “お膳立て” の提供は行ないません。

成長を阻害する “お膳立て漬け” にすることなく,夢に向かって頑張ることの意義を教えることが私たちの使命だと考えております。

 

各種報道等からも明らかなことですが,大学を出ていれば職に就けるという時代は終わりました。

25年前と比較して同世代に占める大学入学者の比率は実に 2倍に達しており,大卒の肩書が持つ “ブランド力” は著しく低下しているのです。

私大は定員のおよそ半分,国公立大は15%が推薦での入学だそうですが,国公立大でさえ学生に対して高校履修内容の補習指導を行なうところがあると,耳を疑うような話も聞こえてきます。

また,全てのケースが当てはまるわけではありませんが,推薦入学生は就職において不利になるという見方が根強いのが事実です。

 

こういったことからも,先日のブログでも書いたように『大学入試改革』が行なわれるのです。

若い世代が考える力を失えば失うほど国力が低下していくのは明白ですから,楽をして大学に入学することが横行する現在の風潮にメスを入れるというわけです。

 

最後に,誤解のないように申し上げておきますと,私は推薦入試すべてを否定しているのではありません。

推薦で入学するにしても,高校在学中に各科ともセンター試験レベルの学習を積んでおき,一般入学生と遜色ない基礎学力・一般教養を有しているのであれば話は別です。

 

高校生向けの参考書・問題集 Vol. 001

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当塾が高校生に向けて推薦している参考書・問題集の数々。

私自身が受験生の頃に使用していたもの,私のこれまでの教え子たちが使用して結果を残してきたもの,また,私が書店で実際に目を通して有用と思えるものを並べてあります。

 

ここにはいわゆる “基礎レベル” の問題集は並んでおりません。

その理由は,数学だと『4STEP』のような学校で購入する素晴らしい傍用問題集がありますし,当塾の授業で使用しているテキストもありますから不要というわけです。

まずはこれら傍用問題集を含めた基礎的なものをじっくりと熟すことが先決であり,基礎を腹落ちさせていない状態で実戦的な問題集に取り組むなど愚の骨頂です。

 

同時に,ここには『〇〇日で完成!』などと謳ったり,『世界一わかりやすい』などと首を傾げたくなるような大仰なタイトルが付された “お手軽なもの” は一切ありません。

偏った知識や薄っぺらい知識を獲得したところで “真の実力” は身につかないことは明白ですし,私たちは学習とはそういうものではないと考えているからです。

 

これまでのブログでもたびたび申し上げているように,当塾は過去問ならびに安易な予想問題に頼らせない指導を実践しております。

このことからも,その科目を愚直に,言わば “探究する” ための参考書・問題集をセレクトしてあるというわけです。

当塾の教員が生徒に対し,ここにある書籍を広げて高校レベルにとどまらない化学や物理学,生物学の談義を繰り広げている様子なんかを見ると嬉しくなります。

 

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生徒に購入するよう指示し,実際に自習等で取り組ませたり授業内で使用したりという書籍もありますが,ここで目にした書籍を生徒が自主的に購入して取り組んでいる姿を見かけます。

参考書・問題集というのは、その状況により使い分ける必要があります。

どのレベルの受験生にもフィットする “万能なもの” というのはありませんから,現在のレベルならこれ,次の段階はこれ,といったように適宜使い分けて “真の実力” を獲得していくのです。

 

今後のブログで,当塾が薦める各科の参考書・問題集を紹介していこうと思います。

 

『新テスト』に向けた当塾の取り組みの紹介

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以前のブログでも触れましたが,現在の大学入試センター試験が2019年度 (現在の中2生) をもって廃止され,それに代わる『新テスト』が2020年度 (現在の中1生) より導入されます。

今回のブログでは『新テスト』の現時点で判明している事柄と,それに向けた当塾の取り組みを紹介します。

 

『新テスト』は『達成度テスト』とも呼ばれ,具体的には『高等学校基礎学力テスト』と『大学入学希望者学力評価テスト』に分かれます。

テストごとの受験対象や位置づけ,および特徴を列記します。

 

『高等学校基礎学力テスト』は,高校の学習内容がどの程度身についているかを確認するという位置づけです。

受験は強制ではないものの,実質的には大学を受験する,しないを問わず,高2生以上のほぼ全員が受験することになると見込まれています。

 

『高等学校基礎学力テスト』における試験科目は数学 I などの必修科目で,出題形式は現在のセンター試験に近いものになるとのことです。

ただし,ペーパーテストではなくコンピュータ端末を用いる CBT 方式が導入されることになっており,本格導入となればこれまでの受験の風景が一変することになります。

結果については現在のセンター試験のような 1点刻みではなく,A や B といった段階別表示で学校と本人に通知されます。

 

『大学入学希望者学力評価テスト』は,大学入学を希望する高校生が大学教育を受けるために必要な能力を備えているかどうかを評価するという位置づけです。

その結果を大学入試の “受験資格” として使用することを文部科学省も積極的に進めようとしています。

『大学入学希望者学力評価テスト』は高3生以上での受験が予定されており,現在のセンター試験とは異なり年に複数回実施されます。

また,テスト形式は『高等学校基礎学力テスト』と同じく CBT 方式での実施が予定されています。

 

しかし,『高等学校基礎学力テスト』の問題が選択方式であるのに対し,『大学入学希望者学力評価テスト』は選択方式に加えて記述式の導入を目指すとされています。

『高等学校基礎学力テスト』がいわば “従来型” のテスト形式であるのに対し,『大学入学希望者学力評価テスト』 は「思考力」「判断力」「表現力」を問うものとされています。

問題も従来のような教科型の問題に加えて,合科型・総合型の問題が出題されることになっています (将来的には教科型の出題は廃止の方向で検討されています)。

また,英語に関しては TOEFL iBT や TEAP といった民間の資格・検定試験を活用するとされています。従来の「読む」「書く」「聞く」に加え,「話す」能力が問われることになります。

テスト結果についても『高等学校基礎学力テスト』と同じく,点数ではなく A や B といった段階別表示で本人に示されます。自己採点をする現在のセンター試験とは大きく異なります。

 

『高等学校基礎学力テスト』は2019年度から,『大学入学希望者学力評価テスト』は2020年度から実施されます。

詳細な内容等は現在検討が進められていますが,その基本方針である「新テストの実施方針」は2017年度中に公表される予定となっています。

 

先述したようにこれまでの “各教科型” とは異なる “合科型⋅総合型” となることが公表されており,その作問イメージおよびモデル問題は2016年度中に公表される予定です。

多くの受験生にとってほとんど経験したことのない出題形式ですから,早い時期からその対策に取り組む必要があります。

早いうちから学習習慣をつけておき,基礎学力や知識の定着を心がけるなど,今からでもできる対策をしておくことが求められます。

 

『新テスト』に向け,現在当塾が小学生の指導(国語⋅算数)に盛り込んでいることは以下の 5つです。

 

・単なる漢字の学習にとどまらない “語彙力” の獲得

・読書習慣を構築し,日々の読書を通じての “教養” の獲得

・自分の考えや意見を文章で表すことができる “表現力” の育成

・速く,かつ正確な “計算力” の育成

・多彩な図形に触れることにより空間認識能力を高める “想像力” の育成

 

『新テスト』は今のところモデル問題さえも提示されていない状況ですから,どのような出題形式になるのか,合科型とはどんなものなのか等,現時点ではまったく予想ができません。

しかし,テストがこれまでの知識偏重のものではなくなるとすれば,これまでのような問題集を多く熟せばよいという学習スタイルでは結果を残すことができなくなるのは明白です。

日頃の読書でさまざまな考えに触れることが必要になりますし,何より自分の意見をしっかりと持つこと,さらにはそれを文章および口頭で発信できること。こういったスキルが求められるのです。

 

当塾は,生徒たちにこういったスキルを身につけていただくことを目的としても,毎月の将来設計指導の実施や読書の推進を行なっています。

かつ,愉しみながら学べる環境づくりにも力を入れております。

 

 

中1生・中2生に対しては上記の取り組みに加え,アクティブ・ラーニングの手法を用いた指導を個別 CT の授業枠を用いて定期的に実施しております。

写真はグループでまとめた意見を代表者がプレゼンテーションをしている場面です。

 

  

 

お互いに意見を出し合い,グループとしての “答え” をディベートを通じて見つけ出す訓練です。それを最終的に 1枚の紙にまとめ,代表者にプレゼンテーションを実施してもらいます。

この日のテーマは『中国における一人っ子政策の緩和』で,多くの闊達な意見が出されていました。

 

 

とは言え,なかなか意見を出せない生徒がいるのも事実ですから,グループごとについている教員がサポートし,意見を言いやすい環境をつくりだ出します。

 

 

最後は生徒たちのディベートおよびプレゼンテーションを振り返り,私からのまとめを伝えます。

この取り組みは,定期テスト指導や受験対策一辺倒ではない,当塾の考える “将来を見据えた指導” の一環でもあります。

 

これからは定期テストで得点できればよし,高校に合格できればよし,では全く通用しなくなるのです。少なくとも 5年後からはそれがより顕著なものになります。

当塾が過去問や予想問題に頼らせない指導を実践している理由はここにもあるのです。

 

進研模試《2015年11月実施分・続編》

 

先日のブログに続き,進研模試結果の続編です。

 

まずは高1生。高2生に負けじとなかなかの結果を残しています。

7月実施の進研模試の数学で85点 (全国偏差値は74.2),今回は86点 (全国偏差値は73.6)。なお,これは岐阜高や岐阜北高ではなく,長良高の生徒が残した結果です。

 

校内では当然連続して 1位で,県内でも100位台。定期テストでは90点台後半は当然で,満点をとってくることもあります (もちろん過去問や予想問題なし)。

この生徒は以前のブログでも紹介したことがありますが,彼は『赤チャート』をこよなく愛し,それを楽しそうに自習室で取り組み頻繁に質問してくれます。

結果もある程度順調に出ていますし,目標を持って取り組んでくれていますから私も静観しているといった感じです。これからも,より突き抜けるべく頑張ってほしいです。

 

続いて写真の生徒 (高2生・理系) も,これまでの 4回の進研模試で英語・数学・国語の 3科全国偏差値において平均して 73.5 という結果を残していますが,理科・社会も頑張っています。

在籍する岐阜高でもほぼ毎回上位です。日頃から努力を積み重ねて頑張っていますし,科目を問わず質問も頻繁にしてくれます。まさに,出るべくして出た結果と言えます。

もちろん,これまでのブログでも散々述べてきたように,過去問や予想問題の類を駆使して残した結果ではなく,環境をうまく使い熟した生徒の頑張りによる結果です。

 

以前のブログでも紹介したように,当塾の集団指導コースの高2生は文系は全員,理系は 3名が日本史選択です。

現在は特講でのみ授業を行なっており,日頃は山川出版社の『書きこみ教科書』に取り組ませてコツコツと基礎をつくらせています。

なお,現高3生のセンター試験当日 (2016年 1月16日) からは授業を毎週実施に切り替え,7月には現代史まで完了するカリキュラムで指導します。

 

私も理系の日本史選択でしたが,教科書と用語集を用いてしっかり学んでおけば,自身の経験からもセンター試験の問題レベルであれば容易に正解できると思います。

と言うより,奇を衒った問題集や参考書の類は不要です。どの科目にも共通していることですが,まずは基礎をしっかりと固め,以降は “偏りのない精選された問題集” に取り組みます。

物理で言えば数研出版の『重要問題集』または『リードα』を一通り熟して,河合出版の『良問の風』,『名問の森』といった問題集に取り組む。これに尽きます。

基礎が固まっていない状態で『良問の風』はまだしも『名問の森』に取り組むのは明らかに無謀でしょう。

 

繰り返しになりますが,本格的な受験対策に入るまでにいかに基礎を固めることができるか。私たちはとにかくこれを追求し,塾生たちに徹底させることに力を注ぎます。

だからこそ私たちは安易に過去問を与えない,予想問題に頼らせない。その場凌ぎ,または急場凌ぎを繰り返したところで長い目で見た学力が身につかないことを知ってるからです。

 

多くの方からのお問い合わせ《続編》

 

先週の土曜日と昨日 (12月 8日(火)) は,立て続けに入塾や冬期行事のお問い合わせが続きました。

2日間だけで小学生・中学生・高校生にと 6名。やはりこの時期は塾を探されたり,あるいは転塾をご検討される方が増えますね。

 

先日のブログでも多くの方からお問い合わせを頂戴しているとお伝えしたばかりですが,あれからも続々と入塾生が増えました。

保護者様のご期待にお応えするべく,どの生徒に対しても良質な指導と環境を提供できるよう,教員一同頑張っていく決意です。

 

この冬は多くの方からお問い合わせをいただいておりますが,「〇〇さんの紹介で」という方もいらっしゃれば,チラシを見て,または当塾のホームページを見て,とさまざまです。

まだ 1度 (12月 8日(火)) チラシを折り込んだだけですから,この冬は私が想定していた以上にお問い合わせをいただけていることが本当に嬉しいです。ありがとうございます。

開塾から 9ヶ月が経ち,当塾が徐々に地域の皆様に認知いただけるようになってきていることと,当塾の考え方にご賛同いただける方が増えてきていることが何より励みになります。

 

私たちは小学部・中学部・高校部とも各科の授業指導には当然ながら自信を持っておりますが,集中して学習できる環境質問受付体制にも自信を持っております。

当塾の考える “良い教員” というのは,定期テストや各種模試,あるいは入試の予想屋ではなく,偏りのない良質な講義を行ないつつ,生徒にしっかり寄り添える教員だと定義しております。

子どもたちは,授業を受けるだけで成績が向上するわけではありません。授業で得たものをどう落とし込むか,それが真の実力をつけていくためには不可欠になります。

そのサポートをするために,当塾では自習室および質問受付体制を充実させているのです。

 

自習室に関してはこれまでのブログでもたびたび紹介しているように,当塾の自習室には「私語禁止」とか「集中して」という文言はありません。

どの生徒も節度を持って当塾の自習室を利用しており,そのような注意喚起をする必要すらないのです。

そもそも,そういった文言や注意書きを掲げなければならない状況というのは,自習室の価値は半減どころか存在価値すらないと私は考えます。

当塾の自習室には携帯電話に触れている生徒は皆無ですが,他の塾や予備校から当塾に移ってくる生徒に話を聞くと,当塾の自習室とは状況が異なるようです。

 

さらには,自習室が “憩いの場” と化している塾があると耳にすることがあります。

私には中学生の娘と小学生の息子がおりますが,親の視点から言ってもそんな自習室は論外です。軽々しく自習室などと名乗ってもらいたくありません。

保護者の立場からすれば,子どもが「自習室に行く」と言えば,当然そこで真剣に学習に励んでいるはずだと考えますからね。

 

以前のブログ『塾選び』でも触れたように,子どもを持つようになって初めて気付けた “保護者の想い” というのがありました。

塾教員としてのキャリアが長くベテランであっても,やはり子育てをしたことがある教員とそうでない教員とは明らかな差があります。

どんな想いで保護者様はお子さまを育てているのだろうか,または塾に預けていただいているのだろうか。子育てをしたことがなければ,これは絶対に忖度できません。

こういった想いが違ってくるというか,何より教員としての深みが違ってくるわけです。

 

話は変わりますが,私のブログをお読みいただいている方は塾生の保護者様が中心ではあるものの,最近は塾生ではない方の保護者様もお読みいただいているというケースもあるようです。

先日に入塾いただいた方は,以前から私のブログをお読みになっておられ,私の教育観に共感してお電話をいただいたところが始まりでした。

 

最近はこのブログの 1日のアクセス数は平均して150から200くらいで,開始からのこの 9ヶ月の間に随分と増えました。

日を追うごとにお寄せいただける感想も増えており,これも定期的な更新の励みになっています。ありがとうございます。

 

多くの方からのお問い合わせ

 

中学生は後期中間テストが終わり,高校生はこれから後期中間テストが始まる時期を迎え,ここ数日は多くの方から入塾や冬期行事のお問い合わせを頂戴しています。

 

火曜日・水曜日の 2日間だけで 5名の中学生・高校生の方が,入塾または冬期行事の受講をお決めいただいたり,または検討中とのことで体験を受講していただいたりと賑やかな雰囲気でした。

進路探究塾 Mirai は開塾して間もなく 9ヶ月を迎えますが,当塾が徐々に地域の方々に認知いただけるようになってきていることが非常に嬉しいですし,励みになります。ありがとうございます。

 

初めてお越しいただいた中学生の保護者の方に,当塾が定期テストに傾注した指導を実施していないことをお伝えすると,どの保護者の方も一様に驚かれます。

先日のブログでも紹介したように,当塾の塾生たちは定期テストである程度の結果を残していますから,それをご存知の方は余計に「なぜ」というお気持ちがあるのだと思います。

中学生の後期中間テストは学校によってはまだ返却中のところもありますが,現時点で結果が揃っている塾生で見ると 58.3% の生徒が前回 (前期期末テスト) よりも合計点を向上させています。

 

多くの塾が定期テスト指導に力を入れておられ,過去問や予想問題を用いて対策を行ない,とにかく定期テストで高得点を取らせることにこだわっておられます。

当塾の中学生の定期テストの位置づけ』というタイトルのブログでも触れたように,これは当塾の方向性とは全く異なるものです。

私たちは定期テストを軽視しているわけではありませんが,あくまで定期テストは日頃の学習の積み重ねで得点を獲得するものであると定義しております。

付け焼刃の対策を経て獲得した得点は虚像に過ぎず,真の実力に結びつくものではないというのが私たちの考えです。

 

高校生になると,定期テストで得点できたところで大学入試で勝つことはできません。

現在,国公立大は 85% 分,私立大は 50% 分の定員が一般入試に充てられており (大学により差異あり),これらは決して “定期テストの高得点の先にあるもの” ではないのです。

推薦で大学合格を目指すなら話は別ですが,どの大学・学部・学科にも推薦での入学枠が設定されているわけではありませんし,国公立大や難関私立大を目指すのであれば尚更です。

 

進路探究塾 Mirai は授業指導や質問受付対応,将来設計指導,そして生徒ならびに保護者様との日々のやり取りを通じてそのサポートを行なう塾です。

当塾は生徒たちが愉しんで学ぶことと,生徒たちの夢のサポートをするというスタンスの塾であり,眼前の各種試験の得点獲得のための指導を行なう塾ではありません。

 

先日のブログでも述べたように,中学生にとっての定期テストや高校受験,高校生にとっての定期テストや各種模試,もちろん大学受験さえも通過点に過ぎないのです。

大学受験までの学びは,夢をかなえるための,または夢のスタート地点に立つための準備と捉え,手を抜いたり安易な近道を模索したりせずに懸命の努力をすることが重要です。

将来,その頑張りが生徒たちにとっての財産となるのです。

夢を持ちつつ愉しみながら学んできた子たちは,安易な近道を経て成長してきた子たちよりも,学ぶことや頑張ることの意味を知っています。

 

何のために学ぶのか

 

今日から11月。進路探究塾 Mirai は開塾から 8ヶ月となりました。

多くの方のご支援で 8ヶ月を迎えることができました。本当にありがとうございます。

 

11月は中学生の後期中間テスト,高1生・高2生は同じく後期中間テスト,高3生は学年末テストに各種模試と試験が目白押しです。

とは言え,当塾の実践する教育は眼前の各種試験に向けた小手先の対策ではなく,長い目で見た学力の獲得と,夢を持ち,そしてその夢に向かって頑張れる意識・姿勢を醸成することです。

 

何のために学ぶのか。

それが定期テスト等の各種試験のため,または受験に合格するためというものであれば,以前のブログでも述べたように,いずれどこかで破綻してしまう可能性があります。

大学受験までの学びは,夢をかなえるための,または夢のスタート地点に立つための準備と捉え,手を抜いたり安易な近道を模索したりせずに懸命の努力をすることが重要です。

進路探究塾 Mirai は授業指導や質問受付対応,将来設計指導,そして生徒ならびに保護者様との日々のやり取りを通じてそのサポートを行なう塾なのです。

 

昨日,当塾の個別指導専科コースに在籍する中3生の保護者の方との懇談がありました。その生徒は大学で宇宙理論を学ぶことを希望しており,志望校は東京大です。

彼女の指導をするようになって間もなく 6年になりますが,お母様とも「本当にあっという間でしたね」と振り返っていました。

 

大学で学びたいこと,さらにはその後の目標。彼女はこれらが明確に固まっているからこそ頑張れるのです。

英語は私が担当しており,授業指導と並んで『速読英単語 必修編』の単語テストをすでに開始 (入門編は完了) しているなど,志望校合格に向けた準備は着々と進んでいます。

数学は現在 IIB を指導しており,早い段階で完了した IA はセンター試験型のものであれば 9割を切らないレベルに到達。国語は二次を意識した指導を展開しています。

 

何より “愉しんで” 学べているということ。これが彼女の強みであり,夢をかなえるために必要とされるものなのです。

前述したように,当塾はあくまで生徒たちが愉しんで学ぶことと,生徒たちの夢のサポートをするというスタンスの塾であり,眼前の各種試験の得点獲得のための指導を行なう塾ではありません。

中学生にとっての定期テストや高校受験,高校生にとっての定期テストや各種模試,もちろん大学受験さえも『通過点に過ぎない』という意識を持つことが大切なのです。

 

対話を通じて

 

授業が始まる夕方の時間帯に,いつも私は遅めの昼食をとっています (世間一般ではおよそ夕食の時間帯ですが)。

 

1人で考え事をしながらとることもありますが,食事を持参して早くから自習に来ている生徒ととることもあり,いろいろな話をしながら生徒と食事をとるこの時間は私の楽しみの 1つです。

学習や受験,進路に関する話,時事的な話はもちろんのこと,その生徒の学校での話を聞くこともあれば,くだらない話なんかもします。

 

授業や質問受付時の対応だけでなく,それら以外の場でも日頃からさまざまなアドバイスをしたり相談に乗ったり,上記したように食事をとりながらいろいろと話をする。

私はこれまでのキャリアにおいても同様にそうしてきましたし,こういった関わりを積み重ねて確たる信頼関係というのは構築されていくのだと思います。

 

昨今は日常のコミュニケーションにおいても face to face ではない形態が増えつつあります。

教育に目を向けても映像による授業が隆盛を誇っていたりと,あらゆることが便利になっていくにつれて “弊害” も発生していることは否めません。

 

対話が生み出す力の大きさは計り知れないものがあります。

私はその可能性を信じていますし,これからも進路探究塾 Mirai は face to face の対面教育にこだわるとともに,日々の対話を重ねながら生徒たちの望む進路へのサポートをしていきます。

 

中3生の英語科指導

 

本日の授業をもって中3生の集団指導コース英語科は中学内容の全単元の指導を終えました。来週からは公立高校入試レベルの長文読解や英作文,およびリスニングの指導に入ります。

先日のブログでも中学生の英語科指導概要に触れておりますので,そちらも併せてご覧いただければ幸いです。

 

中3生は 9月から英語科の授業だけで週あたり140分を確保していますから,さまざまなアプローチが可能になっています。

12月からは公立高校入試レベルにとどまらない指導を行ない,入試本番および高校進学後に備えます。上辺だけの高校入試対策にとどまらないのが当塾の指導の最大の特長です。

 

上述したように当塾では中3生の英語科は全単元の指導が終了しておりますが,中学校ではようやく関係代名詞に入ったところだと聞いております。

教科書では tell O to do などの不定詞や間接疑問文もまるっと残っていますから,このペースで果たして 1月末までに教科書を終わらせることができるか甚だ疑問です。

学校によってもまちまちではありますが,せめて教科書くらいは終わらせてもらいたいと考えています。

 

なお,当塾では中学校で習わない所有格の関係代名詞 whose,目的格の関係代名詞 whom も指導し,彼らはそれらを使い熟せるレベルに到達しています。

さらには教科書では発展的内容として扱われている関係副詞をはじめ,前置詞+関係代名詞も指導済みです。

関係代名詞に関しては日本語訳から本格的な英作文,主格から目的格や分詞への書き換え等の同意文完成の演習もこの間に相当やり込みました。

単に問題を解きまくって機械的な処理能力を身につけさせるのではなく,2文に分けて修飾関係を把握させることに注力させ,出題方式を問わず “解ききれる力” を養うことを狙いとしてきました。

 

当塾が中学校で習わないところも指導する理由は,高校進学後にも活きる力を養うためです。

高校受験は単なる通過点に過ぎません。英語だけに限った話ではありませんが,短絡的な知識を積み上げただけではいずれどこかで破綻してしまいます。

 

さらには,入試において発展内容を求める高校を受験する中3生が在籍していることが挙げられます。

主要都市の私立難関高を受験するにあたっては,教科書レベルや岐阜県の公立高校入試レベルでは到底太刀打ちできません。

なお,ここでいう私立難関高とは,1つの高校だけで岐阜県すべての高校の東京大・京都大の合格者総数 (今春はそれぞれ16名・46名) を超えてしまうような進学校のことを指します。

もちろん,そういった高校を志望する生徒が在籍していない年度であっても,この指導方針が変わることはありません。

 

これまでもたびたびお伝えしてきたように,当塾は中学生の定期テストや高校受験の対策に特化した指導を行なう塾ではありませんし,中3生で終わりという塾でもありません。

真の意味での “先を見据えた指導”。これが進路探究塾 Mirai の行なう指導なのです。

 

次に向けた取り組み

 

高校生は定期テストが終わり,次に向けた取り組みを開始しています。

一例を紹介すると,理系の地理選択の生徒と文系の公民科目 (倫理政経・現代社会) のセンター対策として,多くの高2生が Z会出版の『解決!センター』シリーズに取り組み始めました。

 

写真は自習室で撮影したもので,この生徒は昨日から取り組み始めたとのこと。

『解決!センター』シリーズはまだ買ったばかりですからピカピカであるのに対し,『速読英単語』は既に良い感じで使い込んでいますね。まだ高2生ですが。

 

彼らは来年の 4月までに『解決!センター』シリーズを 2周取り組みます。それらの科目に早い時点で目途をつけ,メイン科目の学習に時間を充てるための,まさに “長い目で見た取り組み” です。

教科書や用語集と向き合いながら『解決!センター』シリーズで基礎力や着眼点を身につけ,それでもって高3生の夏以降は総合問題演習に取り組むという算段です。

 

「高3生の夏から挽回!」または「部活を引退してからが勝負!」などと謳い,短期間で結果を出そうという “付け焼刃的な” 手法を当塾は真っ向から完全否定します。

これらは,根拠の乏しい「短期間で確実に痩せる!」等の謳い文句と何ら変わりありません。幸運にも “うまくいく人がいる (かもしれない)” というレベルに過ぎず,もはや当て物に等しいのです。

学力は一朝一夕に身につくものではありません。長い時間をかけて熟成させるもの,それが学力であると私たちは考えます。

 

以前にもブログで紹介したように,高2生の当塾の授業では数学 IA国語のセンター対策はすでに始まっていますから,ここも抜かりなく仕上がります。

高3生の夏前に二次対策を開始するべく,当塾の高2生たちは着々と準備を進めているのです。

高2生といえば『進研模試』も近いですが,これまでのブログでもたびたび紹介しているように,当塾ではその対策や過去問の類は一切行ないません。はっきり言って時間の無駄です。

そんなものを使って獲得した点数は虚像に過ぎませんからね。根拠のない自信はつくかもしれませんが。

 

彼らは来年 5月・8月の『全統マーク模試』,『全統記述模試』,そして11月の『全統マーク模試』,『全統記述模試』,大学別模試で大暴れすることでしょう。

もちろん,『進研模試』と同様にそれらの過去問や予想問題は一切行ないません。早い段階から細かな準備に取り組んでいますから,直前にバタバタする必要もないわけです。

センター試験や入試本番で結果を残すための取り組みを長期間にわたって行なう。先日のブログでも申し上げたように,これが進路探究塾 Mirai の指導なのです。

 

付け焼刃的な対策を繰り返し続けて,模試では結果や判定が出せても実際の入試で結果が出せなければ意味はありません。

真の実力をつけるためには時間がかかるものです。中学生にも当てはまることですが,楽をして結果を出すことに味を占めた学生は,その先の人生において必ずどこかで躓きます。