公立高入試まであと10日

 

先日,岐阜県の公立高を受験する中3生 (当塾11期生) 13名に2022年度の入試問題を取り組んでもらったところ,彼らの平均点は442.2点となりました。

 

岐阜県の公立高入試の問題は非常に易しく,記述量が少ないことも相まって得点差がつきにくい構成のため,ミスなく熟して高得点を取り切れるかが重要になってきます。

11期生の受験先は岐阜高から長良高までと幅広いものの,彼らの得点力からすれば,例年と同様に在籍の半数以上が岐阜高と岐阜北高に落ち着くことでしょう。

 

 

当然ですが,上記した平均点は生徒たちの自己採点によるものではなく,各科とも中3生の授業担当者が添削して算出した得点です。

 

当塾の中学部の担当教員は高校部の授業も担当しており,日頃から旧帝大医学部医学科に進む塾生の添削も行なっていますから,中学生であっても特に英語と数学は厳しめに採点しています。

そういうこともあって,高校入試後に塾生たちから寄せられる開示得点結果は私たちの想定よりも高めに出てくるのが通例です。

 

当塾は高校受験対策指導をメインに行なう塾ではありませんから,この高校なら現場で何点取ればよいというような大手塾がお持ちであろう細かいデータは持っていません。

しかし,塾生たちの多くが例年とも岐阜高や岐阜北高にきちんと合格してくるのを見ると,当塾で頑張ってきた成果が現場でもきっちり出せているのだろうなあと思います。

 

共通テストが始まりました

 

これは本日の 9時30分から11時40分に実施されたばかりの,大学入学共通テストの社会科 (地歴・公民) の問題原本です。

 

大手塾や予備校ならまだしも,なぜ問題原本が当塾のような地方の小さな塾にあるのかと言うと,当塾の教員が “一受験生として” 数科目を会場まで受験しに行っているからです。

当塾はこの取り組みを始めて 5年になりますが,教員の自己研鑽の目的はもちろんのこと,子どもたちと同じ目線に立って試験会場で受験することに意味があると私たちは考えています。

 

今の時間帯は,当塾 8期生を含む全国の受験生が国語科の試験に取り組んでいるところです。

明日の19時過ぎには自己採点のために 8期生の諸君が今日・明日の共通テストの問題を手に続々と当塾へ戻ってきますが,彼らと笑顔で再会できることを願ってやみません。

 

 

入試前になると,様々なところで「今年は○○の科目が難しくなるらしい」といった真偽不明の噂を耳にします。

 

藁にも縋りたい思いで必死に学んでいる受験生にとっては,こういった根拠のない噂は迷惑千万です。

私が受験生だった頃はこういった噂はすべて聞き流していましたが,繊細な受験生は真に受けてさぞ不安に駆られることでしょう。

 

さも問題を見たかのようなスタンスで,こういった噂を流す人々は自らの無責任さを恥じるべきです。

いわゆる “予言者” と同じで,当たれば「それ見たことか」と騒ぎ立てる一方,外れれば何もなかったかのようにだんまりを決め込む。

 

私にはそれが教育者のすることとは到底思えないので,私は中高生に対して難易度や出題単元・型式の予想は一切しないようにしています。

 

語彙の習得

 

以前のブログでも申し上げたように,塾長である私の指導科目は英語科です (たまに日本史の代講や理系科目の質問受付で登場しますが (笑) )。

 

英語科の学習において欠かせないものは,何と言っても語彙の習得です。

当塾では小学部から基本語彙の書き取りを徹底させ,中学部では中2生の 9月から中3生の12月まで単語テストを繰り返し,高校部では高2生の12月までに5,000語を到達点として指導しています。

 

難関大の一部や語学に強みのある大学を志望する塾生には5,000語のもう一段上にも取り組ませるものの,5,000語がきちんと身についていれば基本的にはほとんどの大学入試に対応可能です。

 

 

なお,当塾には海外大へ挑戦する塾生も在籍しているため TOEFL iBT の指導も行なっておりますが,やはりこちらも語彙の習得が欠かせません。

私は TOEFL iBT で 6割から 7割の得点を獲得するには少なくとも10,000語が必要だと考えており,塾生には英語で様々なテーマの学術書を読んだり講義を聞いて習得するよう指導しています。

 

10,000語というと大学入試で求められる単語数のおよそ 2倍の数にあたりますから,一般的な高3生にこれを求めるのは非常に酷と言えます。

しかし,TOEFL iBT は英検や TOEIC のように付け焼刃のテクニックで得点できる易しいものではありませんから,海外大を志望するのであれば膨大な数の語彙と向き合わなければならないのです。

 

共通テストを含む大学入試にしても,TOEFL iBT にしても,突き詰めるには語彙の学習は不可欠だということです。

 

長い目で見た学力向上

 

この写真は先日返却されたばかりの11月実施分の高2生 (当塾 9期生) の進研模試成績帳票で,入学からの 1年半で徐々に成績が向上していることが見て取れます。

 

この塾生の高校入学から 3ヶ月あまりが経過した高1生の 7月は,国数英総合の全国偏差値が66.9,同じく国数英総合の岐阜高での順位が221位/361名という結果でした。

しかし,高校に入学して 1年半が経つ高2生の11月には国数英総合の岐阜高での順位が 64位/353名,5科総合では 26位/353名 (全国偏差値は75.3) で入学時と比較して大きく躍進しています。

 

当塾はこのように徐々に成績が上がっていくというケースが多く,高校入学からコツコツと取り組んだ結果として,気付けば校内で上位に到達していたということが往々にして起こります。

 

 

こちらは高3生 (当塾 8期生) の,上記と同時期にあたる高2生11月実施分の進研模試成績帳票で,先に紹介した高2生と同様に入学から 1年半かけて右肩上がりを実現しています。

 

高校入学から 3ヶ月あまりの高1生の 7月は,国数英総合の岐阜高での順位が168位/360名という結果でしたが,高校に入学して 1年半が経つ高2生の11月には 18位/355名まで向上しています。

5科総合では岐阜高での順位が 15位/355名 (全国偏差値は79.2) でしたから,校内はもちろん全国で見てもかなり上位となる結果です。

 

この時点から 1年が経過した今,該当の塾生はこれと同程度またはそれ以上の成績を残してくれており,年明けの大学受験本番も非常に楽しみになってきました。

 

 

こちらは当塾 5期生 (岐阜高) の進研模試成績帳票で,高1生の 7月は国数英総合が校内で 51位/362名 だった順位が,高2生の 1月には 3位/360名 (全国偏差値は84.7) と大きく躍進しています。

 

なお,5科総合では岐阜高での順位が 2位/360名 (全国偏差値は85.3) で,全国順位は 26位/275,976名という非常に素晴らしい結果でした。

入学した当初は目立つ成績ではなかったものの,彼は高3生の 1年間も上記と近しい成績を残し続け,志望校に首席で合格を勝ち取りました。

 

 

入学した当初は特段上位ということはなく普通の成績だったにもかかわらず,なぜ当塾のような 1学年10名程度の小さな塾でこのような成績向上が幾例も見られるのでしょうか。

 

私は,当塾の生徒たちがスロースターターということではなく,当塾が “進研模試のための準備” に取り組ませていないことが大きいのではないかと考えています。

当塾は高3生に上がる頃には地歴・公民以外の全科目を学び卒えるカリキュラム・ペースで指導を行なっているため,例えば授業内で進研模試の対策を行なうことは一切ありません。

 

学年が上がり,回数を経るごとに真の実力が問われるようになっていく試験において,過去問や予想問題を用いて小手先の準備を繰り返したところで “長い目で見た成績向上” はあり得ないのです。

結局のところ,付け焼刃の対策が通用するのは序盤だけに過ぎないということが,当塾の生徒たちの右肩上がりの成績数値を見れば一目瞭然です。

 

こういった成績向上を目の当たりにするたび,1回 1回のテストにやれ過去問だやれ予想問題だと対策に時間をかけることが本当に無駄なことだと言わざるを得ません。

当塾の合格実績を含め,上記で紹介した塾生たちの結果を併せてご覧いただければ,短期的な結果を追い求めることがいかに無力なものであるかをご理解いただけると思います。

 

 

以前のブログでも申し上げたことがありますが,高1生・高2生が受験する進研模試は当然ながら同学年で競い合うのみで,さらには一部の中高一貫校で進研模試を受けない高校も一定数存在します。

つまり,進研模試は同学年も全員が受験していないばかりか,現場で確実に対峙することになる過年度生 (浪人生) もいない環境下で実施される “規模が大きめの一斉テスト” に過ぎないのです。

 

難関大を志望しているのであれば,そのような限られた競争相手しかいない環境で高得点・高順位を取ったからと喜んでいるようでは先が思いやられます。

ですから,私は塾生たちに高2生の終わりまでの模試の結果はさほど重要ではなく,高3生になってから受験する模試,例えば全統模試で結果を残せるよう頑張ればいいと話しています。

 

真のポジショニングが判明する高3生に上がるまでの間は,大学受験に打ち勝つための力を蓄える期間と私たちは捉えています。

そこまでの途中経過にこだわっても意味がありませんし,そんな暇があるなら大学受験に向けてコツコツと取り組んだほうが有意義だというのが私たちの考えです。

 

 

先述した通り,高1生・高2生の頃の順位なんて簡単に入れ替わってしまうものですし,例えば高1生の時点で〇〇高校で□□位だから△△大学に行けるなどという話はないのです。

ちなみに岐高の2022年春の東大・京大の現役合格者数は25名,ここに左記を除く国公立大医学部医学科の現役合格者数25名を合わせると計50名が最難関に現役合格を勝ち取った計算になります。

この50名全員が,3年間を通してずっと岐高で上位50位以内だったかと言われれば決してそんなことはないでしょうし,国公立大の医学部医学科も十把一絡げにしてはいけない状況もありますしね。

 

ただ,以前のブログでも紹介したように,国公立大の医学部医学科は一般入学と推薦入学ではかなりの学力差がありますし,推薦でも地域枠ともなると一般入学者との差は言わずもがなです。

さらには,岐阜から遠く離れた都道府県,中でも日本海側の雪深いところや四国にある人口の少ない県まで足を延ばすと,医学部医学科と言えども難易度に相当ばらつきがあります。

 

将来の夢や目標を持ち,長い目で見た学力向上を達成すること。

これまでのブログでもたびたび申し上げてきたことですが,これが私たちが目指す指導の方向性です。

 

将来設計指導《2022年12月度》

 

本日,小5生から中3生を対象に将来設計講座『みらい』を実施しました。

 

今年 5月に実施した将来設計講座 (大手 IT 企業の SE) に続き,今回は早稲田大学を卒業して現在は大手新聞社に勤務する記者を招いて講演を実施しました。

写真は中学生が受講している時の様子で,講演中は時折笑いも交えつつ,多くの塾生が真剣な表情で彼の話に耳を傾けていました。

 

 

本日実施した講演の骨子は以下の通りです。

 

・自己紹介

・学生時代を振り返って

・新聞記者を目指したきっかけ

・新聞記者の 1日

・メディアとは

・塾生たちへメッセージ

 

これまでの将来設計講座で講演してくれた各位の多くと同様,彼も私の古い教え子であり,彼は岐阜高校から早稲田大学の政治経済学部を経て現職に就いています。

講話において,私のもとで学んでいた当時,コツコツと継続して取り組むことで大きな結果につながったという子どもたちへの語りかけがあり,私の想いが届いていることも非常に嬉しかったです。

 

 

私が彼に指導をしていたのは,彼が中学校に入学して間もない頃から高校を卒業するまでの 6年間です。

 

彼は政治経済学部の卒業ですから文系ということなりますが,理系で大学受験準備を開始したものの,メディアへの夢を捨てきれずに途中でいわゆる “文転” する経験をしました。

私のもとで学んでいた頃も模範的な存在だったことと,幼い頃からの “自身の考えを広く発信する” という夢を形にしたことから講演を依頼し,快諾してくれて今回の講演が実現した次第です。

 

 

SNS 等でさまざまな発信が気軽にできる時代だからこそ,彼は新聞社等の大手メディアが果たすべき役割は非常に重要であり,今後も不可欠なものであると説いていました。

併せて,彼はメディアリテラシーに関しても子どもたちに語りかけてくれていましたから,彼の講話を通じて私も改めてその重要性を再認識できました。

 

当塾の将来設計指導を通じて子どもたち自身が将来を真剣に考え,彼らには日本や世界に貢献できる人材になってもらいたいと願っています。

 

共通テストまであと40日あまり

 

大学入学共通テストまであと40日あまりとなり,今年度の高3生 (当塾 8期生) 諸君の緊張感も日に日に高まってきています。

 

岐阜高が今週末に『全統プレ共通テスト』を受験するのを最後に,長かった秋の模試シリーズがようやく終了となります。

昨日から紙の帳票にて10月実施の第3回『全統共通テスト模試』結果返却が始まっており,本番に向けて自信を深めた生徒もいれば,改めて自身の課題に気づくことができたという生徒もいました。

 

来年 1月14日(土)・15日(日) の共通テスト本番に向け,共にしっかりと準備していこうと思います。

 

 

写真は中学部から当塾で学んでいる生徒 (岐阜高) の第3回『全統共通テスト模試』の成績帳票で,前回の結果と同様,志望校合格に向けて着々と歩みを進めてくれていることがよく伝わってきます。

当塾 7期生の岐阜大学医学部医学科に合格した卒塾生を含め,当塾に在籍する医学部医学科志望の生徒たちは,安易に地域枠へ傾注することなく頑張ってくれていることが私には嬉しいです。

 

彼を含め,当塾 8期生の諸君は多くがここまで非常に頑張ってきたこともあり,彼らが開塾以来 “歴代最高の結果” を残してくれると確信してやみません。

ただ,県内に複数の教場を構える大手塾・予備校であれば,より好成績を収めている生徒さんが何百人と在籍しているでしょうから,それらに少しでも追いつけるよう頑張っていこうと思います。

 

 

以前のブログでも申し上げたことがありますが,私は医師を志す塾生たちに対し,地域枠ではなく一般枠での合格を目指すよう繰り返し伝えています。

 

もちろん,地域枠が掲げる崇高な理念に賛同したうえで医師を目指すのなら話は別ですが,地域枠なら入りやすいからという理由であれば,医師としての資質に疑問符を付けざるを得ません。

地域枠の理念に反する受験生を排除するためにも,私は一般枠と地域枠とで医師免許を分けることと,悪質な “離脱” の場合は医師免許を剥奪してはどうかと考えています。

 

英検準1級

 

先日,高2生 (当塾 9期生) の 2名から英検準1級に合格したと報告がありました。

 

私は英語科の教員ですし,学生時代に彼らと同じ級を受検した経験を活かして,11月 6日(日) の二次試験 (面接) の前には 2名とも何度か練習のお手伝いをさせてもらいました。

その 1週間後に 2級など別の級の二次試験を受検した中学部高校部の塾生の諸君も合格しているといいなあと思います。

 

これで 9期生による英検準1級の合格者は累計 3名となり,1年 2か月後に控える大学入学共通テストに向けて良い準備ができました。

なお,当塾ではこれまでも英検準1級の合格者が多数おり,最近だと岐阜大の医学部医学科に進学した卒塾生もその 1人です。

 

 

私は子どもたちが英検を受検するなら語彙の学習にきっちりと取り組んでからと考えていますので,小学生で英検 3級以上とか,中学生で英検 2級以上を受検することに否定的な立場です。

 

ですから,当塾の小学部中学部では英単語と文法事項の進捗に合わせて英検を受検するよう伝えており,“飛び級” 的な受検の仕方はお勧めしていません。

急いで英検を取ったところで,その級に準じた英語力,特に高校入試や大学入試で得点源になるような学力が担保できているとは言えないからです。

 

本来,検定というものは一定レベルの学力を担保することを目的としたものであるはずなのに,これらの級は過去問をやり込むことで合格してしまう現実があります。

“なんとなく” で合格できてしまうものに意味はないと考えますし,どうせ受検するなら各級に準じた語彙に徹底的に取り組んだうえで圧倒的な得点率で合格してほしいと考えています。

 

例えば英検 3級のレベルは『中学卒業程度』と定義されていますが,中3生で英検 3級に合格しているのに実力テストは平均点程度しかないといった事態が起こったりもします。

笑い話のようにも聞こえますが,これも私がこの場でたびたび申し上げている “過去問や予想問題による弊害” の一種と言えるのではないでしょうか。

 

実力テスト《中学生》

 

10月に実施された校内実力テストの結果返却が始まっており,中3生 (当塾11期生) の諸君から続々と報告が寄せられています。

 

彼らは授業のある曜日はもちろんのこと,授業のない曜日にも自習室で頑張っている姿を目にしていますので,4ヶ月後には “大きな成果” を見せてくれるものと確信しています。

今回のブログは,当塾11期生の諸君による現時点での頑張りを紹介したいと思います。

 

まず,5科合計点の当塾上位 3名の結果は以下の通りです。

 

[ 1位] 484点《蘇原中・中3生 (通塾歴 4年 9ヶ月) 》 ※ 英語が100点

[ 2位] 477点《蘇原中・中3生 (通塾歴 2年10ヶ月) 》

[ 3位] 458点《中央中・中3生 (通塾歴 6年 1ヶ月) 》 ※ 理科と社会が100点

 

続いて,前回 ( 8月実施分) よりも 5科合計点を向上させた 3名は以下の通りです (上記 3名を除く)。

 

[ 1位] 8月実施分 346点 → 10月実施分 420点《中央中・中3生 (通塾歴 4年11ヶ月) 》〔前回より84点アップ!〕

[ 2位] 8月実施分 368点 → 10月実施分 405点《蘇原中・中3生 (通塾歴 1年 0ヶ月) 》〔前回より37点アップ!〕

[ 3位] 8月実施分 432点 → 10月実施分 446点《蘇原中・中3生 (通塾歴 1年 2ヶ月) 》〔前回より14点アップ!〕

 

彼らが日頃からコツコツと頑張っている成果が得点に表れていることが非常に嬉しいです。

 

 

当塾のような小さな塾で,かつ高校受験対策が専門ではない塾で上記のような結果が出ているのですから,高校受験対策に特化している塾ではもっと多くの優秀者がいることと思います。

 

また,各務原市内だけでも 2校舎,3校舎と展開しているような高校受験対策指導に定評がある大手塾であれば,高得点を獲得できる生徒が当塾の何倍も在籍しているに違いありません。

中でも,県内に20以上の校舎を張り巡らせている大手塾なら 1校舎あたりでも優秀な生徒が相当数在籍しているでしょうし,その合算となればその数は何百,何千と膨大なものになることでしょう。

 

これまでのブログでもたびたびお伝えしているように,当塾は高校受験対策指導ではそういった塾の足元にも及びませんから,高校の合格実績でそれらに対抗するつもりは全くありません。

当塾が見ているのは子どもたちの大学受験やその先であり,視座そのものが当塾のそれとは異なるからです。

 

来春に進学校への入学を希望する中3生は,高校合格はゴールではなく小さな通過点に過ぎないということを肝に銘じておかなければなりません。

 

1ヶ月課題《冬期》

 

当塾では集団指導コース中学部に通う中3生に,7月と11月に「 1ヶ月課題」と称して 5科の自主学習課題テキストを渡しています。

 

写真は11月の「 1ヶ月課題」で各科とも56ページ ( 5科で280ページ) というボリュームで,これを12月24日(土) までに仕上げてもらうことになっています。

各科とも標準レベルの良問で構成されており,高校入試に向けた総復習に最適と考えています。

 

該当テキストは一般的に入試直前期の使用を想定していると思いますが,以前のブログでもお伝えしたように,当塾はどの科目も中学内容を早い段階で修了するため年内に取り組むことが可能です。

また,該当テキストは記述式・論述式の問題も多く掲載されており,必ず各科の担当教員に提出したうえで添削指導を受けるよう指示しています。

 

 

早い生徒だと例年 2週間で 1周目を完遂しますが,今年度の中3生 (当塾11期生) は誰が完遂第一号になるか,私にとって毎年の楽しみの一つです。

 

各自で重点を置いている科目は最低でも 2周を熟すというルールを定めている以外は,取り組む科目の順番は不問としております。

1月の各種テストや高校入試に向け,どう熟すかを生徒自身で計画を立ててもらうというところも重要なポイントです。

 

生徒自身である程度のスケジューリングができなければ,大学受験で結果を残すことが非常に難しくなります。

これも高校進学後を見据えての,開塾時から揺るがず継続してきた当塾の指導の一環なのです。

 

全統記述模試《高3生》

 

8月末に実施された第2回全統記述模試の結果返却が始まっており,当塾の高3生 ( 8期生) 諸君から続々と報告が寄せられています。

 

今回の全統模試は,現役生と過年度生を合わせて約25万人が受験したとのことです。

現役生のみの受験で,かつ一部の高校では不採用の進研模試とは異なり,全統模試は国公立大を志望する受験生が多く参加していることから駿台模試と併せて私が非常に重要視している模試です。

 

主要科目の当塾内 1位は以下の通りです (全員が受験した英語のみ系統別で掲載)。

 

英語 ※ 249,114名が受験 (全国平均点は 79.1点/200点)

[理系 1位] 166点 (全国偏差値は73.1)《岐阜高 (高校内順位は17位) 》

[文系 1位] 151点 (全国偏差値は69.1)《岐阜北高 (高校内順位は15位) 》

 

数学 (Ⅲ型) ※ 95,093名が受験 (全国平均点は 73.5点/200点)

[ 1位] 143点 (全国偏差値は66.7)《岐阜高・理系 (高校内順位は31位) 》

 

数学 (Ⅱ型) ※ 79,722名が受験 (全国平均点は 63.2点/200点)

[ 1位] 120点 (全国偏差値は67.9)《岐阜東高・文系 (高校内順位は 1位) 》

 

国語 (現古漢) ※ 133,346名が受験 (全国平均点は 71.9点/200点)

[ 1位] 121点 (全国偏差値は69.5)《岐阜高・理系 (高校内順位は27位) 》

 

全統模試における「全国偏差値65」は難関大突破のボーダーラインに当たりますから,旧帝大や医学部医学科を志望するのであれば二次で必要などの科目も65を超えていきたいところです。

 

英語に関しては塾生の半数がこの基準を超えましたが,残念ながら今回は多くの塾生が数学で得点を伸ばせませんでした。

また,志望校判定に関しても多くが B以上だったものの,全体的に結果は芳しくなく改めて気を引き締める良い機会になったと考えています。

 

彼らには入試本番はもちろんのこと,オープンや実戦といった冠模試を含む残りの模試に向けてしっかりと取り組むよう伝えました。

 

 

全統記述模試の数学は,受験生が必要に応じて以下の 3パターンから選択する形式となっています。

 

・Ⅲ型(数学ⅠA・ⅡB・Ⅲ)※ 今回の受験者数は95,093名 (構成比51.3%)

・Ⅱ型(数学ⅠA・ⅡB)※ 今回の受験者数は79,722名 (構成比43.0%)

・Ⅰ型(数学ⅠA)※ 今回の受験者数は10,405名 (構成比 5.6%)

 

「Ⅲ型」は理系生,「Ⅱ型」は文系生と数学Ⅲを必要としない理系生が受験していると思いますが,「Ⅰ型」はどういった受験生が選択しているのでしょうか。

受験者数で比較すると,数学「Ⅰ型」の受験者数は一般的な「Ⅱ型」「Ⅲ型」のそれと比較すると極端に少なく,率で見ても数学受験者のわずか 5.6%に過ぎません。

 

当塾には今回を含めて過去にも「Ⅰ型」の受験生はいないため,どんな受験生がどういった目的で「Ⅰ型」を選択しているのか非常に興味があります。

私は国公立の二次試験で数学を課す大学・学部において数学ⅠA のみで受験できるところを知りませんから,おそらく「Ⅰ型」を受験しているのは私立大を志望する文系生の一部だと推定されます。

 

しかし,きちんと調べてみると,文系の私立大でさえ東海地区は南山大・愛知大・中京大・名城大は数学ⅠA での受験ができないようですし,早慶や MARCH はもちろん関関同立も同様に不可。

近年,入試形態が多様化してきているとは言え,主要大学の受験に使えず選択肢が大きく狭まってしまうという意味でも,私なら「Ⅰ型」は絶対に勧めませんね。