進路探究塾 Mirai 塾長のブログです。
塾長ブログ
進路探究塾 Mirai 塾長のブログです。
難関大の定義
いろいろな媒体で「難関大」というフレーズを耳にしますが,どこまでを「難関大」とするか明確な基準は存在しません。
では,国公立大はすべて「難関大」と呼べるかと言えば,当然ながら答えは No です。
入学辞退率を取り上げたブログでも取り上げたように,国公立大にも様々な大学がありますから,国公立大を一概に「難関大」と括ってしまうのは浅薄です。
さまざまな意見があろうかと思いますが,私は「難関大」の定義を,駿台文庫の青本がカバーする大学群 (国立10大学と私立 2大学) と考えています。
これらに加え,上記の大学群を除く国公立大 (42大学) と私立大 (30大学) の医学部医学科も「難関大」と呼ぶに相応しいでしょう。
日本には国公立と私立を合わせて800近くの大学があり,1学年で約60万人の大学生がいます。
以前のブログでも紹介しましたが,現在は世代のおよそ 2人に 1人,つまり約50% が大学進学しています。
私たちの頃はおよそ 4人に 1人 (約25%) が大学進学する時代でしたから,現在は単純計算で当時よりも大学進学率が倍増していることになります。
では,1学年60万人の大学生のうち「難関大」に在籍している大学生は何人いるかご存じでしょうか。
国立10大学 (旧帝大+一橋大+東工大+神戸大) の 1学年の定員を合計すると約2.5万人,42大学の医学部医学科の 1学年の定員は約0.5万人ですから,これらを合計すると約 3万人となります。
さらに,2私大 (早稲田大+慶応義塾大) と慶應を除く私立大の医学部医学科の 1学年の定員合計は約 2万人ですから,1学年における「難関大」の在籍者数は約 5万人ということになります。
大学生のおよそ12人に 1人,率でいうと大学生の 8.3% が「難関大」の学生ということになります。
世代全体で見るとおよそ120万人のうち 5万人ですから,およそ24人に 1人,つまり小学校の 1クラスのうち 1人から 2人が将来「難関大」の学生になる計算です。
毎年多くの受験生が志望し,競争に勝ち抜いた学生のみが入学を許可される「難関大」。
彼らは “世代のおよそ24人に 1人の逸材” として,各分野における日本の将来を担う責務も負っているのです。
社会人
今冬は昨冬,一昨冬とは異なり,降雪となる日が数回あります。
今春に大学を卒業し,その多くが社会人となる世代のセンター試験の日は降雪と路面凍結により,受験生諸君は大変な思いをしました。
来週はいよいよ共通テストが実施されますので,4年前のような天候にならないことを願います。
今回のブログは「社会人」をテーマに綴ります。
以前のブログでも触れたことがありますが,塾業界は非常に人材が流動的です。
厚生省の統計によれば,新卒で就職しても 3年以内に半数近くが辞めていくという異常さです (詳細はこちら (厚生労働省作成の PDF ファイル) )。
それほど早期に,かつ大量に離職してしまう要因は,勤怠や処遇に対する不満や,業務内容が過酷であることなどが挙げられるでしょう。
こんなはずではなかったという “入社後ギャップ” が,より離職率を高める結果になってしまっているのだと思います。
このブログをお読いただいている,当塾ではなく他へ通わせている保護者の方で,お子さまが通っている塾や予備校の先生が急に変わったなんてことはありませんでしたか。
それが年度途中であれば,異動ではなく退職の可能性が濃厚です。
よく,塾や予備校のチラシや Web で「講師はすべて正社員」といった文言を見かけますが,そう銘打っている塾や予備校の離職率はどのくらいなのか関心があります。
先日のブログでもお伝えしたように,当塾では 2名の正社員が頑張ってくれており,彼女らは当塾で間もなく勤続 6年を迎えます。
離職率が高い塾業界にあって彼女らの頑張りは本当にありがたいですし,何より 2名ともが各務原市の出身で,生まれ育った地域へ貢献できていることが私にとっても誇らしいことです。
また,彼女らに加えて 9名のアルバイト講師たちも,後輩である塾生たちのために,そして自己成長のために当塾で頑張ってくれています。
なお,当塾のアルバイト講師たちは大学卒業まで勤め上げてくれるケースがほとんどで,卒業後は公務員や超がつく一流企業へと就職していきます。
社会人になってからも,彼らは塾生たちにとっての目標であり続けます。
共通テストまで 1週間
私はセンター試験を迎える高3生にいつも,全科目の試験が終了するまでは周囲との会話を極力避け,SNS も見ないようにと指導していました。
“余計な雑音” をシャットアウトしてほしいというのがその理由です。
1週間後に迫った共通テストも同じで,2日間を通して平常心を保ち,受験生諸君にはこれまでの頑張りを遺憾なく発揮してほしいと思います。
当塾の高3生から聞いた話ですが,県内に多くの教室を構えるある予備校では,試験が難しかった場合は周囲に聞こえる大きな声で「簡単だったねー」と言う合うよう指導しているそうです。
これが講義中に軽い感じで言った一講師による発言なのか,組織全体の考えなのかは定かではありませんが,冗談にも程があります。
反則ではないにしても,正々堂々と戦うのではなく,他の受験生を動揺させる,または陥れることを狙ってのものであることが窺えて不快な気持ちになりました。
その程度の妨害で結果が出せないようではメンタルが弱いと言われればそれまでですが,その予備校の考え方が透けて見えるような気がしてなりません。
言葉は時に凶器となりうることがありますから不用意な発言は慎んでもらいたいですし,自分たちさえよければいいという考えも改めてほしいと思います。
先日のブログでも申し上げたように,受験生諸君が平常心で共通テストに臨めるよう願うばかりです。
関東の 1都 3県に緊急事態宣言が発出
本日,関東の 1都 3県に緊急事態宣言が発出されました。
1日あたりの国内の新型コロナウィルス感染者数が7,000人を突破するなど,感染拡大はとどまるところを知りません。
県内でもじわじわと感染が拡大してきており,その脅威は確実に私たちへ近づきつつあります。
文科省は緊急事態宣言下においても共通テストは実施する方針である等,再三にわたって大学受験には影響がないことを強調しています。
当塾の 6期生 (2021年春卒塾生) は在籍生の半数以上が志望校は都内など下宿を伴う地域であり,地元志向の強かった 5期生とは対称的です。
現在の情勢を見る限り合格しても授業はオンラインになる可能性が高く,不安定な学生生活を強いられることが予想されますが,高い志を持って学習に取り組む彼らを私たちは応援します。
東京外国語大学は二次試験における英語科の入試を,150分から90分に短縮して実施する旨の発表を行ないました (詳細はこちら)。
首都圏にある他の国公立大学もさまざまな形でこれに追随する可能性がありますので,受験生は志望校から発信される情報を小忠実にチェックする必要があります。
今年度の高3生は共通テストの初年度であることに加え,英語科の民間試験導入 (見送り) や数学・国語での記述式導入 (こちらも見送り) で大いに揺さぶられた学年でもあります。
当塾の高3生を含む全国の受験生諸君が,納得する形で春を迎えられるよう祈念します。
箱根駅伝
年が明け,2021年となりました。本年も宜しくお願い致します。
私の年始の過ごし方と言えば,実家に帰省し,箱根駅伝をテレビ観戦し,北野天満宮へ初詣に行くというのが例年のパターンです。
しかし,今年はコロナ禍のため,帰省と北野天満宮への初詣を断念して自宅に籠っておりました。
1日も早く日常が戻ってくることを願うばかりです。
私は箱根駅伝を30年以上にわたって観戦してきました。
特にどの大学を応援している等はありませんが,順天堂大や早稲田大が上位を走っていると嬉しくなります。
今年の最終10区での駒沢大の逆転劇はすごかったですね。
学生たちの “最後まで諦めない姿勢” に心を打たれましたし,残り 3kmであのようなドラマが待ち受けているとは想像できませんでした。
せっかくの機会なので,箱根駅伝に関して思うところを綴ります。あくまで一個人の意見としてお読みください。
まず,私が毎年楽しみにしているのが “一般組” と呼ばれるランナーたちの存在です。
スポーツ推薦ではなく一般入試で入学して箱根駅伝出場を勝ち取ったランナーは “一般組” と呼ばれ,これまで何人もの “一般組” ランナーが箱根路を沸かせてきました。
今年は早稲田大の10区の選手が “一般組” として紹介されており,真の意味での文武両道を達成しているという点で心を打たれます。
続いて,留学生の起用に関してです。
賛否両論があろうかと思いますが,私は日本人ランナーのレベルアップという観点から留学生の起用に賛成の立場です。
箱根駅伝は「世界に通用するランナーを育成したい」という理念のもとで創設されていますから,卒業後にオリンピックを目指すのであれば海外勢との競争は避けて通れません。
今年も 2区で多くの留学生ランナーが躍動していましたね。是非とも数年後に世界の舞台で切磋琢磨し合う姿を見たいです。
最後に,事前に沿道での観戦は控えるよう要請が出ていたものの,放送を見る限り沿道には多くの人が集まっている様子が見て取れました。
例年よりは少なかったとは言え,中継所やゴール付近での人垣,各所でテレビカメラに向かって手を振る方が見えて残念な気持ちになりました。
来年は,昨年までのように沿道を埋め尽くす方々の歓声を浴びながら,ランナーたちが箱根路を駆け抜ける姿を楽しみたいものです。
冬特講 2020
12月29日(火) から31日(木) の日程で,中3生から高3生を対象に『冬特講 2020』を実施しました。
『冬特講』は開塾年から実施しており,今回が通算 6回目の実施となります。
昨年度に続き,今年度も50名を超える受講生が,各々の目標を持って授業に臨んでくれました。
『冬特講』は中3生が高校入試に向けた講義および演習,高校生が共通テストに向けた各科の演習および解説を実施する集中講義です。
高1生と高2生は来るべき共通テストに向け,例えば高1生なら数学 I⋅A と国語といった “現時点でも取り組める科目” の演習および解説を繰り返します。
当塾では高1生は 7月の段階で数学 I⋅A が,高2生は 6月の段階で数学 II⋅B の指導が修了しますので,早い段階から本格的な演習を積むことが可能なのです。
中3生と高3生は初日⋅ 2日目が10時から22時の12時間,最終日は10時から18時の 8時間にわたって学び,3日間の合計は32時間に達します (高1生と高2生は 2日間で17時間)。
長丁場ではあるものの,受講生たちは最後まで集中して取り組んでくれます。
食事の時間帯,『冬特講』では希望者にカップ麺を振る舞っています。
『夏特講』では例年かき氷を振る舞っておりますが,この時間を楽しみにしてくれている受講生もいるようです。
コロナ禍の激動の 1年となりましたが,2020年の授業も『冬特講』をもって無事に終了することができました。
当塾は 2021年 3月に開塾から丸 6年となり,7年目を迎えます。保護者の皆様ならび地域の皆様をはじめ,当塾を支えてくださる多くの方々に感謝致します。
いつも本当にありがとうございます。
2020年を振り返って
進路探究塾 Mirai は間もなく開塾から 6年を迎えます。
まず,この間にご入塾いただいた300を超えるご家庭の保護者様とお子様方,ならびに取引先各社や地域の皆様に厚く御礼申し上げます。
次の 5年,そして10年も Mirai が地域に根付いていけるよう努力を続けていきますので,今後とも宜しくお願い申し上げます。
2020年はコロナ禍で異例尽くめの 1年となりました。
これまで当たり前だと考えていたことが覆され,日常を奪われる辛さや苦しみが次々と私たちに襲い掛かってきました。
子どもたちは学校へ行けない日々が続き,授業をオンラインで受講したり等,私たちを取り巻く状況が大きく変化した 1年だと言えます。
私の教え子も多数が医師や看護師,技師として医療に携わっておりますが,彼らを含む医療関係者の方々の奮闘に頭が下がります。
1日も早く日常が戻ってくることを祈るばかりです。
共通テストまで 1ヶ月
共通テストまであと 1ヶ月を切り,受験生の緊張感は日に日に高まってきています。
当塾の受験生諸君も頑張っている様子が窺えますし,全国の受験生も来るべきその日に向けて最後の追い込みをかけていることでしょう。
コロナ禍ではありますが,共通テスト・二次試験とも滞りなく実施されることを切に願います。
写真は昨年度のセンター試験の際のもので,現在は大学生になっている私の娘を送って行った際に撮影したものです。
拡大していただきますと,高校の先生方や塾・予備校の関係者が受験生への最後の応援にと集まっておられる様子が伝わってきます。
もはや恒例とも言えるこの光景ですが,本日,文科省より当日の応援で試験会場周辺に集まらないよう高校や予備校に要請を行なったと報道がありました。
詳しくはこちらをご覧ください (時事通信社のページにリンクします)。
私は試験当日にわざわざ会場へ出向いて,受験生を応援・激励することに否定的な考えを持っています。
会場まで先生が応援に来てくれて嬉しい,試験直前に先生に会えて勇気をもらえたなどと捉える受験生も一定数いるとは思います。
しかし,私は受験生だった頃,静かに試験を迎えたいという考えでしたから,上記のような行為を快く受け止めていませんでした。
一言二言,高校の先生が受験生に声をかけるならまだしも,塾の先生が出しゃばって会場へ押しかける意味はあるのでしょうか。
昨年度に私が娘を送って行った際,揃いの白のベンチコートを着た方々が数名の受験生を囲んで大騒ぎしているのをお見かけしました。
どこの塾の方々かはここでは申し上げませんが,センター試験を何かの “イベント” とはき違えておられる感があり,騒いでおられる様子があまりに見苦しく非常に不愉快な気持ちになりました。
今年度は自粛要請もあってこの光景もないはずですから,多くの受験生が平常心で共通テストに挑めることを願うばかりです。
人生に影響を与える
以前のブログで,私が受験生の頃に使用していた参考書・問題集を紹介しました。
その際に紹介した『英文解釈教室』(研究社) は,私の人生に大きな影響を与えてくれた 1冊として今も心に刻まれています。
『英文解釈教室』ほど基礎基本から応用までを徹底的に叩き込んでくれる参考書はなかったと断言できます。
併せて『基本英文700選』(駿台文庫) も,私の英語力の礎をつくった 1冊です。
『英文解釈教室』と『基本英文700選』は共に,私が尊敬してやまない故・伊藤和夫先生の著書です。
伊藤先生は名著とも言うべき数々の参考書を世に出され,難関大を志望する多くの受験生を支えてこられました。
同時に,私を含めた高校生の英語教育に携わる指導者や,仕事上で英語を使用する様々な職種において伊藤先生の影響を受けた方は数多くいると思われます。
私は小さな塾の指導者に過ぎませんから,姓は同じでも伊藤和夫先生のように多くの受験生に影響を与えることはできません。
しかし,当塾へ通ってくれる生徒たち一人ひとりと共に歩み,悩み,考え,そして支えることを通じ,彼らの人生に影響を与えることのできる存在でありたいと考えています。